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オオイヌノフグリ

作者: お針箱

手をつないで散歩する


ふたりの背中に


うららかな春の陽が


たっぷり降りそそいでいた




彼はふと立ち止まると


その場にしゃがみ込んだ


そして


何かをじっと見つめている


「どうしたの?」


そう尋ねる私を見上げて




「この花の名前 知ってる?」




彼の視線の先をたどると


小さな水色の花がたくさん


春風に吹かれ 揺れていた




「オオイヌノフグリって


言うんだ。」




自慢げな笑顔が 


苦しくなるほど愛おしかった




別れは突然やってきた


彼は夜空のお星さまになった




楽しみにしていた遠足は


もうすぐだった




春先 道端に


オオイヌノフグリを見つけると


今もあの日を思い出す




幼稚園からの帰り道だったよね




「このはなのなまえ しってる?


オオイヌノフグリっていうんだ。


ゆきこせんせいが


おしえてくれたんだよ。」




今年も我が家の庭の片隅に


他の雑草と一緒に


オオイヌノフグリが満開だ




草むしり 




また今度にしよう



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