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魔神王アルバート、モブになる  作者: 神谷悠人
学園編
7/62

キョウシツ

フフ、フフフ、、、

遂にやってしまうか俺は。

前前世のモブあるあるは大抵教室の隅の席でボォーと座っているものだろう。

そしてヒロイン級の女の子に声をかけられ、、、


恋が始まる─────


だぁがしかぁぁし!!


アニメ業界、ひいては世間は分かってない。いや、見て見ぬふりをしていると言っても過言じゃない。

本物のモブは、、、


教室の前側のドアから距離92センチのところでドアとは反対向きに友人と話しているっっ!!!


と、いうことで。


ベルクを探そう。


、、、あれ?いない。



おかしいな、あのガタイのよさでこの俺が見つけられないはずが━━━━


「探したか?友よ」

フンと鼻息を鳴らし、満足げにベルクは俺の背後に立っていた。


まさかこの俺が誰かに背後をとられる日が来るなんてな。

俺も堕ちたな。


でも今いる位置こそちょうどドアから90センチのところだし。まあいいか。


「なぁ、ベルク、俺らの担任って誰なんだろうな?」


するとベルクは呆れたように溜め息をはく。


「お前マジでなんも話聞いてなかったんだな。いいか、俺らの担任はな。かの有名な━━━━」


ガラララ


少し騒がしい教室にドアを引きずる軽快な音が響き渡る。


「お前ら席につけ。」


群青色の髪を持つ、

目は真面目さを、

顔は誠実さを、

姿勢、態度で気品を物語っている、王国騎士団団長の

エイナス・リボル


俺の元部下の一人だ。


うわぁーお!

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