異物混入 (2)
誕生日とか重なってだいぶ書くのが遅れたぜ!
、、、祝ってくれてもいいんだゾ
、、、はい、
「クソッ!また避けられた!」
動く鉄の人形に悪態をつきながらやむを得ず後退をする2つの影。
王家直属精鋭部隊 《不死鳥》の
《鬼神》オルヴァルド、《剣神》ゼルへナール。
彼らに攻撃しているのはドワーフ史でも類を見ないゴーレム 《ルーファス》シリーズ最高傑作。
するとゴーレムの腕がダラリと下がり、その鋭い瞳から光が潰える。
直後──────
ガチャンガシャ、ガコンッ........キィィ───
「学習、解析からの適応······サービスは充分だっつーの、、」
「腕が倍になった!?······」
呆れ疲れるオルヴァルドは戦意を削がれ、ゼルへナールは未だに思考が追い付いていなかった。
ゼルへナール:(恐らく先程の脱力、眼光の消灯は『無力』、『失明』を表している。二つの行動は儀式の[始まり]であり、[終わり]。永久に力の発露を求めた亡者の嘆き、さらに腕が4本になったところを考えると───)
「オルヴァルドっ!一旦退けっ!」
言われた通りにオルヴァルドは魔剣を空間収納に収め、ゴーレムから数メートルの距離をとる。
確信したようにゼルへナールはオルヴァルドに告げる。
「───恐らくあれは 《武神》アテナの加護を授かっている。いや、もしかしたらアテナ本人かもしれない。
先程の動きはどれも神話に出てくる記述と酷似している。さらにアテナはあの4本の腕で負けたことがない。所謂これが『アテナの無敗神話』ってヤツだ。」
「じゃあ──────」
「あぁ、僕達が同時に攻撃した時にナミザメに頭を撃ち抜いてもらうしかない。」
念話:ナミザメ『了解ッス』
オルヴァルドは魔剣ヴェルネロードを鞘から抜き、ゼルへナールは愛刀セイギョクを構え、ナミザメもスナイパーライフルに弾を装填して臨戦態勢に入る。
「行くぞ───!!」
まず飛び出したのはオルヴァルド。ヴェルネロードを上段に据えて勢いよく振り下ろす。
続いてゼルへナールがセイギョクを魔力で覆い、鞘内部にまで魔力を満たすことで初速を音速に近づける。
オルヴァルド「《魔法停止》ッ!!」
ゼルへナール「《音擊波》!!!」
当然、パーフェクトゴーレムはオルヴァルドのヴェルネロードを右腕と副右腕で、ゼルへナールのセイギョクを左腕と副左腕で受け止める。
しかしヴェルネロードの効果が発動し、魔術回路強制停止が始まる。
ヴェルネロードの刃がズブズブと魔術回路を斬っていく音がオルヴァルドの耳まで届く。
そして目の前のバリアが解けたかのようにセイギョクの刃も同様に副左腕を切断し、左腕に深く切り込みを入れる。
ようやく状況が理解できたようで、残った腕で両者を軽くいなして距離を取るパーフェクトゴーレム。
「今だッ!ナミザメ!」
バデュン!!!
音速を凌駕した速度でぶつかった弾は口頭では表しづらい音を立てて見事パーフェクトゴーレムの頭に着弾する。
勝利を確信したオルヴァルドとゼルへナールが一気に距離を縮めて剣を魔術集積回路に突き刺した。
ゼルへナール「これで、、、」
オルヴァルド「終わり───!?」
───命中したかのように思えたナミザメの弾痕がオルヴァルドの視界に入る───
───外傷は見受けられずに摩擦熱によって生じた白煙を静かにあげていた───
オルヴァルド:(ヘルヴィの時に学習し、推論、創造したのは雷魔法に対する魔術回路だけじゃなく速度の最適化──────)
次の瞬間にはオルヴァルドは右腕と脇腹を抉られており、ゼルへナールは左肩に深い斬撃が入っていた。
「ガハッ........」
「ウグゥ······」
その場に倒れ込む二人。
パーフェクトゴーレムの標的がナミザメに移るかと思いきや、本来の任務『アルト捜索、保護』を遂行するため障害の半分程を削った今、ここにとどまる理由はなくなった。
「······排除完了 任務再開します······」
パーフェクトゴーレムは死の平原の森を『速度の最適化』によって誰よりも速く駆け抜けていく。
その姿はまるで武神──────
「クククッ、人間どもめ」
彼の口から笑みが零れた。
次はちゃんと書くか、書き溜めてた『リコとレイナのその後』を投稿しようと思ってます。
リコの方見たいよって方は是非コメントしてくれよぉ、、、
あれ?リコ覚えてるよね?




