個室から入学式
「ほ、ほんとか?友達になってくれるのか!?」
こいつ、、もしや友達いなかったのか、、、
「友達ができることがそんなに貴重なのか?」
「もちろんだ!この筋肉のせいで今まで『脳筋』といじめられ続けたのだからな!」
はぁ、、暑苦しいな、、別にこういうキャラはモブである俺にぴったりなんだけどな。
「なぁ、俺は君と友達になるが、遊戯の話とかは全部忘れてくれ。頼む。あと、ここ狭いし出よう。早く」
ガチャンと扉を出た彼は、不意に手をさしのべてきた
「ベルク・ボストンだ。」
それに応えようと俺も手を差し出す。
「アルト・テグラスだ。よろしく、」
ーーー
ーー
「────でーあるより、───とする。以上。次は学園長からの挨拶です。」
個室から出て入学式のホールに来れたはいいが、どんなヤツなんだろう、学園長って、、、
気品溢れる赤髪の女性が壇上に上がる。
容姿はそこそこで、目は常に不機嫌そうだ。
ん?
待てよこいつもしかして、、
「私が学園長の───────」
おいおい、まじかよ
「ネルス・アーバインドだ。」
いや嘘だろ!?
ネルス、、、
確かに世界に散らばって活動を続ける的なことは言ってたけど、、、
何で俺の学園の学園長なんだ?
これはめんどくさそうな予感、、、
だぁがしかぁし!
今の俺はモブ!!
あいつらが何て言ってこようと俺はモブだし、あいつらにも自由を体験しててもらいたい。
だから関わらないのが一番だな。
よし。
「諸君ら新入生は何のために此所へ来た?十人十色、目標が違うであろう。魔法を極めるため?最強の騎士になるため?それとも────」
それともなんだよ、
「今もなお操られている《北の魔神王》と《例の教会》を討ち滅ぼすためか?」
は?
北の魔神王?
ソーマ、、操られてんのか、、、
「「ウオオォォォ!!!!」」
新入生からは大歓声が沸き起こる。
でも俺はそれとは対照的にかなり怒っていた。
魔神王は元々一つの称号であり、一つの仕事であった。
ただ、あまりにもその仕事が大変だったためか、かなぁり昔に四人に分配したと言われている。
それが北、東、南、西の4つだ。
因みに俺は東。
北の魔神王であるソーマとは仲が良かった。
ソーマも元は転生者。
俺と同じ日本出身の人間だ。
その頃の名前は
北野蒼真
なんかもう北決定じゃんw
と話し合ったのを覚えている。
ソーマは魔神王になった後でも性格が良くて、
前世の顔はかなりのイケメンで、俳優としてスカウトされまくったけど全部断っていたと言ってたっけ。
そのソーマが、、、
お察しの通り、ネルスは元部下の一人です。
ばれてんのかなぁ?




