撤退
初代七冠《神話》のリベオス
カサンドラが神楽ノ宮七聖人で呼ぶ他の初代七冠とは一線を画す強さと魔力量を誇る。
黒の道化のお面を被り、白の貴族の服を着込むその姿と彼の言動はまるで本物のピエロのよう。
しかしその強さ故に神楽ノ宮七聖人で呼び出す事ができるのは彼の脱け殻のみ。
そのため通常は別で《狂楽黒道化》という名を使用し、《死者の世界》からリベオスの情報を降ろし、それを幻影聖魔法の術式に流し込む。
そう、通常、、、だ。
「どういうことだ、リベオス。召喚魔法を使った覚えはないけど、、」
「ヒヒッ、何時までも貴方の魔法に頼るわけにはいきませんからねぇ。今の私はフレリア様に直接召喚されましたから。、、、あぁ、あとその槍も一緒に手渡されましたねぇ。」
「フレリア様が!?、、、そうか、、」
昔のアレックスの仮説を信じてる俺だが、神が直接召喚すればバランスは保たれるのか?、、、まぁいい。まずは学園の解放を優先しなきゃ。
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ゼリエスタ教 本部
「おい、リコ!!誰が助けろなんて言った!!」
ほとんどヒトが出入りしない廊下、不機嫌に怒鳴り散らすワネンに振り向き様に彼は言う。
「あの場で助けなければ君たちは死んでいた、《飢餓》が死んだばかりなんだ、これ以上欠員を出すわけにはいかない。」
「欠員?この前ロック・ゴルカットっていう補充が入ったばかりではないですか。」
不思議に思い言い返すデルモンテもすぐにその疑惑にたどり着く。
「まさか、、、」
「可能性の話だ、現状な。。。まぁそんなことより、信者たちのことだが、僕の空間魔法で大体は移動させた。だが取り残された人達が捕まったらしいから、先程の話もあってロックは持ち帰って来なかった。」
「分かった、、、ワネン!僕達は帰ってきた信者たちの治療に専念するよ!ついてきて!」
「あぁ!?、、わかったよ!ったくよ、、、」
2人の仲の良い姿を横目に口角を上げ、白髪に紅の眼をもつ少年、彼こそが《強欲》のリコであった。
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「本当に何だったのかな?、急に来たと思ったらすぐにいなくなって、、、」
「ねー、最後はなんかカサンドラ?さんが助けてくれたけど、すぐにいなくなっちゃうし、、、」
「凄い揺れもあったしなんだったんだろうね、、、」
教室は以前騒がしく、誰もが口々に噂を掻き立てて迫り来る静寂を押し殺す。
彼らが騒ぐ理由はもう一つ、担任でもあり王国騎士団長のエイナスが目を覚まさないことだ。
流石に騎士団団長ということもあり、学園の外でも混乱が生じていた。
「副団長、こちらです。」
副団長と呼ばれ、彼女はバラモンズ学園の校門近くのゼリエスタ教対策本部の仮設テントに入る。
そこには倦怠感と闘うような顔をしたエイナスがベッドに横たわっていた。
微動だにしない彼女の手を握り、
「必ず助けるからね、エイナスちゃん」
かけた言葉、、かけられる言葉は彼女にはそれしか浮かべられなかった。
彼女こそ、元ナイターのデリア・レイカーだった。
試験終わったんで、研究が邪魔しなければガツガツ投稿します!!
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あと書く気がその日に湧かなかったら、昔話としてアルトがアルバートだった頃のアリーゼとかナイター達の馴れ初めとかを書こうと思います。
寧ろそっちの方を別作品として出したいくらい。
基本一週間に一回投稿、、、できたら良いなと思ってます。
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