ソノひとみニ映ル物
いっしゅーかんごに試験あるからしばらく投稿できないかもです
「んぁ?、、、え、どこだよここ、」
転生したことはついさっき《光る謎物体》に教えてもらっていたが、流石に急に場所が変わると人間は困惑するもんさ。
まるで銀色の天然パーマの髪が如く混乱した俺は今、THE・玉座みたいなとこに偉そうに座っている。
と、取り敢えず普通に座る。。。か。。。
「アル、バート……?…………」
目の前には顔を必死に腕で覆った、酷く怯えた少女が今にも崩れそうな程震えながら立っていた。
うおっ可愛い!
は置いといて、
「あーあー、えーとっ?俺は東山正之、、だが?」
たしか光る謎物体はアルバートがどうこう言ってた気がするけど、、、
「じゃあ本当に、、、」
すると少女は力が抜けてその場に倒れ込んでしまった。
倒れた彼女を介抱し、起きたときに説明してもらった。
彼女の名はアリーゼ。
彼女曰くアルバートとは今の俺、、、その前の本物とは幼少期に幼馴染だったらしいが、日々魔神王の力に溺れていく彼はどんどん豹変していき、ここ数十年では彼女に暴力をふるうようになっていたらしく、さらには
東西南北の魔神王で、《人類撲滅計画》を企てていたらしく、それを日々止めるよう訴えていたとのこと。
転生したタイミングがちょうどよかったか。
このままだと人類撲滅されるとこだったしな。
───夏油の呪霊操術とこの状況が欲しくてね───
ふと、メロンパンが脳内で喋り出す。
「この状況ではもう元アルバートが傑で、俺がメロンパンだな。」
「めろんぱん?ってなに?」
可愛らしく首をかしげるアリーゼの髪を俺は優しく撫でてあげる。
元アルバートめ。
こんな可愛い嫁さんに暴力なんて。。。
これは獄門疆確定ですね。
「取り敢えずアリーゼ、これからは──────」
『───何をしているの?』
確かで不確かな声、聞き違えることはない。
本当の《キミ》の声。
『イツマデモ過去に囚われないで。そんなもの切り捨てて、イマハ未来をゼンリョクで生きナイト。。。』
段々とぎこちなくなるキミの声。
『イマノアリーゼはマモリヌイテネ?アノコハ──────』
突如後ろから伸びた強引にも優しいキミの掌が、
俺の視界を覆って現実へと引き戻していく。
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「っはぁ!······はぁ、、、」
前世の、、、夢?なのか?、、最後は妙にリアルだった気が······。
グレイストンのウロボロスを退け、アリスとタルタロスが起きたから指示を出して、、、
あまり覚えていないが、疲労で寝てしまったのかもしれない。アリーゼの寝るベッドの掛け布団に半分体を覆うように寝ていた為か、涙が染みてしまっている。
起きなきゃいけないことは分かっていても、現実へ戻りたくない体の精一杯の抵抗だろう。
ふとアリーゼの方に目を向けるが、
彼女は悪夢でも見ているのか苦悶の表情を浮かべながら寝ている。
今外ではゼリエスタ教の奴らが学園を占拠している。
迎撃に向かったアリスとタルタロスの報告によれば、かなりの数がいるようだ。下手すれば総戦力で来たかもって、、、
だが、物事には順序がある。
転生物アルトテンプレ辞書によれば、
総戦力をもってしての戦いは最後の最後。
国が総力を挙げて、『ウワー』とか『ウォー』とかやる。
そう、絶対今じゃない。
どうなってるんだってばよ。
それに多分アリーゼも下手したらあと一週間は寝込むだろう。
その間、学校を裏で救いつつアリーゼの護衛。
かなり厳しい状況だ。
己の無力を自覚し膝に顔を沈めたその時、
「はぁ!······」
アリーゼがついに起きた。
はや、、、くね?、、、
俺は思わず驚愕の顔を浮かべてしまう。




