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魔神王アルバート、モブになる  作者: 神谷悠人
学園編
31/62

《輪廻》のバルバトス

東山正行が転生し、アルバートとして魔神王の仕事をして約50年。





「やりすぎや。」




東の魔神王 アルバートの城 庭園


魔人500人、魔族100人の凄惨な死体が庭園の綺麗な花々を埋め尽くす。


「なぁ、アレックス。それってどっちに言ってる?」


俺はさすがにやりすぎたと反省し、アレックスに聞いた。


「どっちもや、アホ」


「僕もかな?」


とぼけた顔で、聞くソーマ。

でも目が笑ってない。


「そうや」


「別に良くないかな?先に攻めてきたのは魔族アッチ側だろう?」


「ちゃうわボケ。お前らもよーくわかってるんと思うけど、東西南北の魔神王は今全員転生者や。しかも全員日本人。転生する直前聞いたやろ?『神』の声を。」


「あぁ、あれか。フレ、、、なんだっけ?」


「あれのことね。僕覚えてるよ。たしか、フレリア様、、だっけ加護持ちはこの中では僕だけだね。」


「俺ァ思うんやけどな、アレは神やない。正確には神の行うことが記されたプログラムに過ぎへんのや。」


「それはまた面白い仮説だな。」


アレックスの目がさらに鋭くなる。


「神はこの世界の均衡を保ってる。やけどなぁ?アルバートやソーマみたいにえぐい数の召喚魔法や使い魔使われたらそのバランスが崩れるんや。だからお前らもやめとき。それに俺らや魔族、魔人の楽園を作るんちゃうか?」


「、、そうか。それは僕が悪かったね。」



ソーマの左右には───魔法で形作られたオリジナルの───である、──────がいる。

ソーマが使った───魔法も召喚魔法の一種だ。


それを500体だもんな。

すごいよほんと。


ーーー

ーー


試練の森 中間地帯


「召喚魔法 ヴォイスラックベア」


「どういうことだ!アレックス!」



するとアレックスの顔がだんだんゲスい顔になっていって、目の色が黒く染まる。



「どういうことだ、じゃねぇヨ!!このアレックスとかいうのが言ってたなァ。魔族の楽園を作ると!オマえらが魔族の楽園をつくるだぁ!?できるわけねぇんだヨ!この偽善者ドもが!」



アレックス本来の魔力が覚醒し、試練の森の大地が震え出す。



「お前は、、、誰なんだ?」



俺は慎重に問いただす。



「俺カ?、、俺は教会の幹部の一人!『輪廻』のバルバトス!」



アレックスの固有魔法にもない魔法だ。

恐らくバルバトス本人の固有魔法か、移動魔法の覚醒者かどっちかだな。



「ククク、、、本当にこの魔神王のカラダは便利ダ。魔力も多い!筋力!体力!申し分なイ!!!」



「お前の身体じゃねぇだろ。」


コイツの言うこと成すこといちいち俺の癪に触る。

そもそも借り物の身体をあたかも自分の物であるかのように言う時点でかなりムカつく。


アイツはガサツだけど世のため人の為精一杯努力していた。


それを、、、



それを





「ふざけんな」




怒り



あぁ。

これは怒りだ。

自分の内側から溶岩のようにドロドロとした激しい負の感情が湧いてくるのが分かる。

この感情にこのまま飲み込まれてしまえば俺は確実に人間を辞めることになるだろう。

でも


でもそれでいい。

アレックス、ソーマを手中に納めて調子に乗ってる教会の信者どもを全員殺す。

家族がいたらソイツらも殺す。

もう容赦はしない。


俺から溢れでる強固に練られた魔力が、ヴォイスラックベアやそれと同等の威力を持つ魔物以外の人間や生物を気絶させる。



「闇魔法 黒乱──────」



「───ん、───くん!アルト君!!」


魔力に充てられながら必死に俺にしがみつくアリーゼがそこにいた。


「アリ、、、ーゼ、?、、、」





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