おやすみ~
ーーーアリーゼ レングラス視点ーーー
バラモンズ学園 学生寮
「ん、、、」
私、アリーゼ。
目覚めたらアルト君のベッドで寝てました。
はい。
、、、、いやっ!どういう状況!!
この部屋がアルト君の部屋だっていうのはすごく伝わる!!
なんかこう、、、匂いが!
アルト君のあの、、いい、、、香りが。。。
ハッ!
匂い楽しんでどうする私!
そういえばアルト君は!?
私を助けてくれて、、、
とってもかっこよかった。
す、す、好きに、、、
じゃなくて!
アルト君にお礼を────
「んにゃ、、、、アリー、、ゼ、、、」
「ふうぇ!?」
へ、変な声出ちゃった…………………………
だってアルト君が真横で立て膝付きながらベッドにもたれかかってるんだもん!
誰だってビックリするよね?
「アリーゼ、、、、!?!?!?」
アルト君がようやく目覚めた。
寝ぼけた顔がすごく面白い。
!?
不意にアルト君の硬ぁぁい胸に私の顔が不躾に押し付けられる。
「よかった、、、、無事で。。。」
え、、ハグ?、、、
なんかアルト君の匂い、、安心する。。。
一生このままでいい。
だから、、、
「あ!、ご、ごめん、、、嫌だったよね。。病み上がりなのに、、」
「いやいや!す、すごく嬉しかったよ!!も、もっと抱きついてても、、、」
スラスラと本心が口からあふれでてくる。
まずい、、引かれちゃったかも、、、、
「本当に、、、無事で良かった、、、」
改めて私を抱き寄せてくれるアルト君。
「痛い所はない?、、一応完治させたけど、、、心臓を魔剣で、、貫かれてたから、、、」
そうだ。私!心臓貫かれたんだった!
、、、あれ?完治した??
それってかなりすごいことなんじゃ、、、
「あのぅ、、アルト君?心臓を完治するって普通じゃ、、、」
バタン!
ドアが開く音がする。
「ご主人様。ただいま戻りました。例の魔族ですが────」
き、綺麗。。。
女神族、、それも天使族の、、、
って!
私なに弱気になってるんだ!
「あ、アルト君は渡しません!、、例え不釣り合いでも!私、、アナタに負けませんから!!」
クスっと天使さんが笑う。
え?私なにか変なこと言った?
「アリーゼ、心配しなくてもいいよ。彼女は俺の使い魔だ。」
「へ?」
口からでる情けない声が空気を震わせる。
「安心してください、アリーゼ様。別にご主人様を取って食おうなどこの命に誓っても致しません。」
「ま、アリスには優くて頼りになるかっこいいタルタロス君がいるもんね?」
するとアリスさんはまるで自分事のように自慢げに話し始めました。
「はい!タルタロス君は本当にかっこよくて頼りになって!もう好きで─────」
「ご主人様ー、ただいま戻りましたー。。。え?どういう状況?」
「タルタロス!ちょうど良かった。今アリスがな?タルタロスのこと好────」
「あー!!!タルタロス君!私達ご主人様のお邪魔になりそうだから部屋に戻ろっか!ね!」
「おいちょっと待てアリス!報告がまだ─────」
バタン!
行きの時とは違って強く閉められたドアの音は私達だけの空間を際立たせた。
「で?アリーゼ。ウィーデルは失格。事実上優勝したのはアリーゼだけど、なにかいうことがあったんだよね?」
「私は、アルト テグラス。アナタのことが───」
この後続く私の幸せな話はまた今度。
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