学生寮
「こちらが学生寮になります。」
実習後すぐに学生寮に案内された。
まあ、まともな授業を受けずに一番最初の授業が実習だったもんな。
「うおぉぉ!!広い!広いなぁ!」
俺はベルクの隣の部屋だったが、ベルクの声が丸聞こえだった。壁薄いな。
気になることと言えばみんなの部屋より1.5倍の広さがある。
ネルスの仕業だろう。まあいいや。
四角いリビングにソファが一つ、キッチンが一つ。
玄関から入ってすぐの右手に風呂がある。
トイレは部屋の外で、寮全体で使うらしい。
まぁ高級ホテルにトイレがないだけと思えばいいか。
「ご主人様?俺らの部屋は何処ですか?」
タルタロスはアリスと一緒の部屋というのが前提らしい。
「お前らの部屋は俺の個室とは反対方向の、、、ここだ。」
開けてみると、俺の個室より装飾がキレイでなんかイラッときた。
でもベッドがひとつなのはいいことだ。
「ご主人様~!今戻りました~。」
「おぅ。アリス、これからお前はタルタロスと一緒にこの部屋使ってくれ。俺はあっちの部屋だからさ。」
「一緒の、、、部屋、、ですか?、、、」
なんかすごくポカーンとしているアリス。
「嫌なら俺の部屋を使ってもらって構わないが、、」
するとアリスは大袈裟に手を振りながら、
「い、いえ!む、むしろ嬉しいです!!!た、タルタロスくんもよ、よろしくね///」
やっぱり使い魔の恋愛は本当に見てて飽きないな。
「じゃあ俺は夕食食べてくるから、その間に荷物の整理とか頼める?」
アリス、タルタロス「「もちろんです!」」
「お!息ピッタリだね。」
二人はまたモジモジしだす。
あーーー、もう少しいじってたいけど夕食に遅れるからなぁ。
ーーー
ーー
学生寮 大食堂
教会みたいなところで、とにかく広い。
ステンドグラスとかもあるし本当に教会かな?
なんか前前世で見たハリー○ッターの食堂に似ている。
木材で組み上げられた台の上に乗る一人の男。
「新しく入った一年生達に、、、乾杯!!」
掛け声を担当したのは三年生の代表者か。
「よお!アルト!しっかり食べてるか?」
声をかけてきたのはベルク。
口にザコザーコチキン焼きの足を咥えながら俺の横に座っている。
「話すときは口になにもものがない状態で喋ろうよ。行儀悪いよ?」
すぐにゴクンと飲み込む。
「いやー、どれもうまいな!ここの食堂は!」
まぁ確かにうまい。
実家で食べたどの料理よりもうまい。
すごいなここは。
名門校だけあるな。
そんなこんなで学生寮を満喫した俺だった。




