本来の使い魔
「わ、私、、は、、、。」
ゴクッと唾を飲み込む。
なんだかんだいってアリスに関しては本人から家と名前しか聞いてない。
俺も気になる。
「わ、私は、、て、天使です!、、ね?」
月の光が気にならない程の沈黙が続く。
よし、ツッコミだ。
「アリス、天使だってのは見れば分かるし、、右足だして左足出せば歩けるよ~みたいな当たり前なこといわれても、、、ねえ?」
アベルたちもうんうんと頷くばかりだ。
「いや!ホントに私はただの天使ですよ!」
「へぇ、じゃあただの天使は召喚魔法を阻害したりして自分から入りに行くヤツばっかってことかい?」
俺の皮肉が効いたのか、バツが悪そうな顔をする。
「べ、別にそんな、、つもりじゃ、、なかったんですよ?、、、多分」
もじもじするアリスを無視してアベルは手を差し出す。
「色々事情があるみたいだけど、よろしくね。アリスさん。」
「は、はい!よろしくお願いします!」
「私も!よろしくね!」
「俺も!よろしくな!」
「はい!よろしくお願いします!!」
アリスがエルレンやバルトと握手を交わしてるその時、嫌な魔力が俺らの周囲を囲む。
「!?、、この魔力は、、ヴォイダーキャット!?こんな数、、、不味いな、多分二十匹は下らない。どうする?アルバ、、アルト。」
ここで戦ってもいいが、どうせみんな疲れきってる。
実習は休憩が何より大事だ。
ここは、、俺が一肌脱ぐか。
「皆は寝てて。ちょっと使い魔召喚してから結界を張る。」
俺は歩きだした。
だがその歩みは以外にも早く止められてしまった。
「アルト様」
アリスが俺の肩を掴み静止を促す。
「ここは皆様で協力しましょう。いくらアルト様が強くてもそれでは皆様のためになりません。実習の目的が失われてしまいます。。。あと、、、、」
俺は最後の言葉を聞き逃さなかった。
「あと?」
「主人であるアルト様に怪我して欲しくないのです。」
筋肉の密度がヒトより100倍大きい俺はほとんど物理攻撃は効かないぞ?
、、、、まあいいか。
皆がそこまで言うならお手伝いさんだけ呼んで俺は寝てようかな。
「使い魔召喚 上位魔族」
俺は本当に手を貸すつもりはない。
頑張れよアベル達。
「ならさ、俺は寝てるから。不味くなったら、この子を頼るといい。」
「ありがとうアルト君。」
アベルも覚悟を決めたようだな。
手を貸すつもりはないと言っておきながら上位魔族は我ながら過保護かな?
「おい。」
声をかけてきたのはさっき呼び出した魔族君。
「てめぇ、ガキのクセに俺様に命令してんのか?」
すると咄嗟にアリスが「浄化の刃」を魔族君の喉に向ける。
「この方はアルバート様だぞ!何をしている!」
すると途端に弱気になる魔族君。
「へ?、、、え!あ、マジですか!?転生の噂は聞いてましたけど、、今までの非礼をどうかお許しください。このタルタロスをこき使ってください!」
タルタロスって、、、魔族でも有名なヤツだよな。
まーたすごいのを呼び出しちゃったなぁ。。。
「じゃあ今ここに誓え。俺の許可なく人間を殺したり見下したりするなよ?」
「そ、そんなことしませんって!もちろん誓います!」
そうか。
魔族には珍しい優しい心の持ち主かな?
「じゃ。俺寝てるから。あー、タルタロスは状況なんにも分かってないだろ。身の回りのこと話すからちょっと最初だけ来い。」
「はい!」
ふと気がつくと、アベル達はアリスと共にヴォイダーキャットを倒しに行ってた。
頑張れよ。
実習のせいでモブ魔法が活躍してない。
タイトル詐欺とか言われたくないよぉ




