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鋼鉄機動少女ExBrain(エクスブレイン)  作者: トイレの花子
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神樹

ベヒモスとの戦いから翌日、いつも通り通学路を歩き学校に向かう。

少し雲は出ているがおおよそ快晴、夏も近づき少しずつ朝も暑くなり始めている。

あの後ベヒモスの残骸は回収され研究所に運ばれて行った、巨体かつ硬いので解体作業は難航したが。


「最近変な夢を見るのよね...」

通学途中で合流し、わたしの横を歩く神樹(かみき)さんが手を頬に当てながら話す。


「変な夢?」


「うん、何もない所に大きな樹が生えてて、それを私がずっと見てるの。

ただそれだけなんだけど、何回も見るし段々とその樹と私が近づいてるのよね...」


大きな樹か...学校の校庭の隅にも立派な樹があるけとあんなのかな?


「何かの予知夢だったりして?」


「でもこれだとどんな予知なのか分からないわね」


「それもそうか~」


学校近くまで来たので道を歩く生徒も増えて段々賑やかになってくる、他の街から比べるとバグズによる被害もかなり少ないこの地域、比較的安全故に生徒も多い。

世界中のバグズも日に日に減っているらしいし、このまま安寧な暮らしが出来るといいんだけどな...


―――研究所の遥か地下、そこは青空の下の様に明るく、一面に広がる草や色とりどりの花々。

そしてその中心部に(そび)え立つ天を突くが如く巨大な樹、それは淡い光を放ち命の伊吹すら感じさせる。


所長の守代進(かみしろすすむ)はその大樹を下から見上げていた。


「...ふむ、ここ最近バグズの活動が此方に集中しているのはやはりこれが原因とみて間違いなさそうですね。

神々の時代より生き続ける神樹「ユグドラシル」、生命の象徴、いや、生命エネルギーの根元そのもの...はてさて、只の機械であるバグズが何故にこれを求めるのやら。

まあそれはさておき、エクスブレインを脅威とあちらが認識した以上、あれを急がねばなりませんね」

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