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蒼き輪廻の果てに 〜転生したら青い鳥だった件〜  作者: 水猫
第二章 「緑の国」
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73話 黄金の不死鳥

ピュアの魔法防御に大いに驚いたゴールドだったが、距離をとり、再び高らかに宙に舞い上がり、羽を羽ばたかせて広げるとこう叫んだ。


「ピュア!あなた様の魔法防御には恐れ入りました!しかしこれはどうでしょう?」


「金閃華!」


ゴールドの両翼の先からいくつもの金色の選考がピュアに向けて放たれた。まるで光の矢だ。ヒュンヒュンというすごい音と共に無数の光がピュアに襲いかかる。


ピュアはその光の矢に向けて両手を構えると再びあの技を使用した。


「アミナ!」


ピュアの手から白い閃光が放たれ、ゴールドの光の矢を相殺した。やはりこちらの技もピュアには通用しなかった。


「なるほど!無数の光の矢ですら広範囲に渡り、相殺できるのですね!ではこれはどうでしょう?」


「金光弾!」


ゴールドの口から金色の光の弾丸が吐かれた。プリムローズが使っていた技とまるで同じ。そしてその光の弾丸はピュアに一直線に向かっていった。


「アミナ!」


先程と同じようにピュアはアミナを使い、相殺する。ゴールドはその様子を見て、やはりこれはすごい技だと関心をし、何をやっても通用しないと確信した。


バサバサバサ。ゴールドは空中に浮かんでいたが、地上に降りてきてピュアの前に立ち、ペコリとお辞儀をするとこう言った。


「ピュア、あなたの魔力の高さ、魔法防御には御見逸れいたしました。魔力指数からわかります。あなたは上級魔族であり、この私より遥かに強い。私が戦ったところで勝ち目はありません。降伏いたします」


(何!?降伏だと!?レモンと同様、こちらもあっさりと手を引くな。一体何を考えているのだ?)


コバルトはライトに言われたとおり、何か企みがあることを察していたが、どうも検討がつかなかった。ただ、絶対に気を抜くべきでないことを理解はしていた。


「降伏してくれる?それならうれしい。私、もともと戦うのあまり好きじゃないし、あなたとはどうも戦いづらかったもの。あなた悪い魔族じゃなさそうだし」


「はい、それは私も承知しております。あなたのような汚れなき麗しいお方が戦場にでるべきではないと。私がこのような場を設けたのは実はあなた様にお聞きしたいことがあるからなのです」


聞きたいこと?ゴールドは何かピュアから情報を聞き出そうということなのか!?コバルトは疑問にかられたが、やはり読めなかった。


「あなた様は白魔族様でいらっしゃいますね。いくつかお聞きしたいのですが、あなたはなぜ青魔族に加担しているのですか?白魔族はこちらの世界では都市伝説でしかなかったはずですが、どこの魔族と共に共闘するということはないはずですが」


「そ、それは、青魔族が一番はじめに私が来た国でみんなが私を守ってくれるからなのよ!」


ピュアは突然のゴールドの質問に大いに慌てた。まさかこんなことを聞かれるとは想像だにしなかった。


「ふむ、白魔族はもともと人間界に存在すると言われている魔族ですが、ではなぜこちらの世界に来られたのですか?ご自身の意思で来られたようには思えないですね。そして元いた世界に帰りたい、あちらにあなた様のご家族やご友人はいらっしゃらないのですか?」


ゴールドの問いかけにピュアは混乱した。この世界に来て、自分が戦っている目的、目標があるはずだった。ただ、それを青魔族意外に聞かれたのは初めてだった。


「私はこの世界に来る前の記憶はほとんどないの!お父さん、お母さん、きっといたと思う。時々夢に見る。けど自分が誰だかわからなくて、気がついたら青い国の森の中にいた。そこでライトに出会って王宮に連れて行ってもらって手厚く保護されて」


ピュアは自分の過去の経緯をゴールドに話し始める。ピュアもコバルトと同様、過去の記憶を持っていなかった。気がつくとこの世界に来ていてそこをライトに救われたのだという。


「ふむ、そうだったのですね。では提案いたします。よろしければ青魔族ではなく、我々黄魔族の仲間になりませんか?あなたの魔力は光をつかう魔力ですね。我々黄魔族も雷属性と光属性に分類されます。そして私は光属性です。あなた様には親近感しかわかないのです」


ゴールドのその発言にコバルトは大いに驚いた。そうか!引き抜きか!ピュアが白魔族であることを理由に自分たちの仲間に引き抜こうと言うのだな!これが狙いだったのか!コバルトはここで確信した。


「ちょっとまて!ゴールド!」


コバルトがピュアとゴールドの会話に割って入る。


「何を言い出すかと思えば、貴様、一体どういうつもりだ!?ピュアを黄魔族に引き込もうというのか!?そんなことは青魔族の頭首であるこの俺が絶対に許さん!」


コバルトが怒りに震え剣を構える。そしてゴールドを激しく威嚇した。普段おとなしいコバルトがこのときは珍しく我を忘れて怒りに満ちているようだった。


「コバルト・・・」


ピュアがコバルトの様子を見て感銘を受ける。ああ、コバルト、私のためにそんなになってくれるのね。と。


「おやおや、穏やかではありませんね。私は今あなたではなく、ピュア様にお聞きしているのですよ」


「そんなこと、承知するわけないじゃない!」


ゴールドに向ってピュアが即座に言い返す。間髪をいれずにだ。


「私はピュア!青魔族と共闘することを決めた白魔族よ!私は青魔族の仲間なの!それを裏切ってあなた達と手を組むなんてするはずないわ!」


ピュアの強い意思が伝わる答えにゴールドはふむふむと顎の下を羽で掻きながら聞いていた。やはり一筋縄でいく相手ではないか。それにあの青魔族の頭首も怒らせたら怖そうだと。


するとゴールドは次の瞬間、なにやら不気味な笑みを浮かべてピュアの方を向いていた。コバルトは怒りながらもこのゴールドの得体のしれない雰囲気になにやら不気味さを感じ取っていた。

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