72話 黄色い鳥vs白い悪魔〜ゴールデン・イエロー・フェニックスvsピュア・ホワイト・デーモン〜
一方こちらはコバルト達
ライトがエメラルドを連れてミント達の応援に行った後、レモンはあっけなく引き下がり、今度は打って変わってゴールドが出てきた。
(こいつか、ライトが言っていた何か企んでいる策士というのは。たしかに魔力は高いが俺やハンタの相手になるほどではない。では何を考えているのだ?)
ライト同様、コバルトも思考を巡らせた。相手が格下といえどここは戦場、いったい何があるのかはわからない。
「お初にお目にかかります。私はゴールド。レモンに代わり、今度はこの私がお相手をさせていただきます。そして私が戦いたいのはそちらにおられる白魔族の方です」
ゴールドがピュアを指名する。ピュアは自分が名指しされて驚きを隠せなかった。
「わ、私ですか?」
「はい、私はこの通り眉目秀麗な生き様を糧としています。美しい者と美しい戦いを繰り広げることこそ私の生きがい。あなたのような容姿端麗で汚れのない心の持ち主と戦えることは最大の名誉なのです」
ゴールドがやけにピュアを持ち上げるとそこにいる他の二人の女子はムッとしてしまった。何!?あたしが純粋な乙女じゃないってこと!?という心の声がハモった。
(な、何この鳥!?て、敵とはいえ、こんなこと言われたら嬉しくて戦いづらいじゃない。け、けど指名されている以上は出ないわけにはいかないわよね)
ピュアが照れながら前に出てくる。コバルトはピュアと交代をするが警告をした。
「ピュア、気を付けろ、何か企んでいる。それにああやっておだててくるやつは必ず裏がある」
コバルトの警告にピュアは膨れっ面で少しムッとしてしまった。え?おだて?ち、違うもん!あれは本心だもん!むーコバルトが一番わかってくれるとおもってたのにぃ!と。
ピュアが前に出てきてペコリとお辞儀をして礼儀正しく挨拶をする。それに合わせて、ゴールドも挨拶をする。
「はじめまして。私ピュア・ホワイト・デーモン。白魔族の悪魔族です。どうぞよろしくお願いします」
「御丁寧にどうも、改めまして、私、ゴールデン・イエロー・フェニックスと申します。今回あなた様のお相手をさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます」
二人がそういうとコバルトが前に出てきて仲介を務めた。
「では、ピュアとゴールドで一対一の正々堂々とした戦いを行う。初め!」
コバルトがそういうとゴールドはすぐさま宙に舞い上がった。そして翼を広げ羽ばたいてピュアの方を見た。
(う、美しい。なんという美しさだ)
あいも変わらずコバルトはゴールドの羽ばたきに感銘を受けた。太陽の光に反射して全身がキラキラと輝いていた。同じ鳥族としての同気相求のようなものだろうか?憧れのような眼差しでゴールドを見ていた。
「鳳凰天舞」
次の瞬間、宙に浮いたゴールドが一瞬でその場から移動した。そのあまりのスピードにピュアは目で追うことが出来ず、ビュンビュンとピュアの周りを駆け抜けた。
(お、俺の疾風乱舞と全く同じ技だ。それに全身が鳥であるから俺よりも速いかもしれない!)
コバルトはゴールドのその動きに驚愕した。まさか自分とネイビー以外にもあの技を使える猛者がいたとは!?
ピュアにゴールドの鳳凰天舞が襲い掛かった。ピュアは魔力感知を使ってその動きを読み取るがなかなかつかめない。そして疾風の如く技がピュアの体をかすめる!
(こ、これはコバルトのあの技と同じ!これを破るには攻撃を受けるその瞬間を狙わなくては!)
ゴールドが疾風の如くピュアに襲い掛かろうとした瞬間、ピュアは両手を構えて、呪文を唱えた。
「アミナ!」
ピュアの十八番。魔法防御アミナ。ゴールドはピュアに攻撃する瞬間にそのアミナに阻まれて跳ね返ってしまった。
「眩しい!な、なんだこれは!?まさか魔法防御壁!?なんと強大な力だ!私の鳳凰天舞をこんな形で破るとは!」
ピュアの放つ凄まじい閃光にゴールドは吹き飛んだ。ゴールドが早く動けば動くほど、そのエネルギーは自分のところに跳ね返ってくる。ピュアのアミナはそう簡単に破れないほど強力なのだ。
「そりゃそうさ、ゴールド、アミナはあのメイズのサンダーストームをも防ぐ魔法防御だぞ。その攻撃じゃあ崩すことはできないだろう」
コバルトがそういうとゴールドとレモンは驚愕した。まさかあのメイズの攻撃すら無効化したというのか?
「メ、メイズ様の攻撃ですらだと!?い、いったい何者なのだ!?こちらのお方は!」
先手をいとも簡単にとったはずだと思ったゴールドだったが一瞬でピュアの実力を思い知り、驚愕する。コバルト、ハンタに比べて、戦闘向きではないとは思ったがまさかここまでやるとは。ゴールドはピュアのたった一度の魔法で自分の技が破られたことに驚きを隠せなかった。




