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蒼き輪廻の果てに 〜転生したら青い鳥だった件〜  作者: 水猫
第二章 「緑の国」
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67話 緑の針鼠vs黄色い栗鼠〜ミント・グリーン・ヘッジホッグvsアプリコット・イエロー・スクワール〜

「それじゃ、私は逃亡いたします!アプリコット、アデュー!」


「あ、おい!待て!ミント!」


ミントは剣を抜いて戦うかと思いきや、突然敵前逃亡を図り、来た道を急いで引き返した。アプリコットは木々を伝い、忍者のような身のこなしでそれを追いかけた。


「ミント!待て!お前!逃げるのか?」


アプリコットの問いかけに、耳を傾けることも動じることもなく、ミントは必死に王宮へ向かった。アプリコットはそれを必死で見失わないようついていった。


(今ここで戦っても分が悪いし勝ち目はない!林の中だと木登りが得意なリスと、木登りができないハリネズミでは絶対にあちらが有利だ。なんとか王宮の広間まで誘い込まなくては!)


ミントは森や林の中では勝ち目がないと踏み、どうにか王宮の広間までアプリコットを誘い込む決意をした。そして韋駄天の名のごとく、その逃げ足は凄まじいもので、あっという間にアプリコットを撒くことに成功した。


王宮の広間に辿り着くと、そこにはスプルースが佇んでいた。スプルースはミントが一目散にこちらに向かってくる様子をみてとても安心した。


「ミント!無事だったか!」


「ああ、スプルース。ごめん、無事じゃないよ。厄介な疫病神を引き寄せちゃって・・・。ま、あとはあたしがどうにかするから休んでいてよ」


広間に辿り着くとミントはくるりと森の方を振り返り、剣を構えた。そして木々の中から、二刀小太刀を持った禍々しい魔力を放つアプリコットが現れた。


「ア、アプリコット・・・!」


ミントと同様、スプルースもアプリコットを見てガタガタと震えだした。まさかこんな上級魔族がこの緑の国に侵入して来ようとは!


「ミ、ミント!お前の言っていた魔族はあいつか!お前まさかあんなやつと戦うつもりか!?」


「ああ、うん。スプルース、仕方ない。ここまで来たからにはもう逃げられないよ。あたし、あなたを守りながらは戦えないからどうか王宮の中に避難していて。大丈夫。どうにかなる」


スプルースはミントに言われたとおり、すぐさま震えながら王宮に避難をした。アプリコットは禍々しい魔力を放ちながら、ゆっくりとミントの方に歩み寄りこう言った。


「なるほど、ミント、これがお前の策略か。たしかに林の中では木に登れないお前が不利だ。地の利を考え最善の行動をとるとは頭も回るようだな」


「ああ、アプリコット、あたしの誘導にのってもらって悪かったね。それじゃあ、いくよ!」


ミントは刀を抜くと、韋駄天の如く一瞬で移動し、正面からアプリコットに斬りかかった。アプリコットは二刀でそれを受け止めた。


「風神剣 旋風つむじ斬り!」


「雷神剣 雷電らいでん斬り!」


風と雷の2つの魔力による衝突がそこで吹き荒れた。ミントは正面から斬りかかったが、アプリコットの二刀による防御を崩すことができず、力負けをし、後ろに吹っ飛んだ。


「グッ!」


吹き飛ばされたミントは宙でくるりと一回転をし、どうにか着地の姿勢をとった。だめだ、完全に力負けしてしまった。力ではあいつに敵わない。どうしたら?


「風神の力をもつアニマル剣士か。相手にとって不足はないな。ただミント、風神よりも雷神の方が上だということをこの身を持って教えてやろう」


(くそ!なんてやつだ!正面から挑んでもこれは勝ち目はない。どうしたら?)


ミントが後ずさりをして刀を構え、考えているとアプリコットが剣を構え、攻撃してきた。


「雷神剣 二刀雷刃!」


アプリコットが手前でクロスさせた小太刀をそのまま振り抜くと、十字形の雷による斬撃がミントに襲いかかった。ミントは間一髪でそれを交わしたが、再びアプリコットによる雷の斬撃の嵐が飛んできた。


(クソ!クソ!こいつなんてスピードだ!一瞬でこんな雷の斬撃を飛ばすとは!)


ミントは地上を走り回りながらなんとかそれをかわしていくが、やがてとうとうその一発が直撃し、正面から受け止めた。


バリバリ!という音と共に雷の斬撃がミントの体を貫いた。どうにか魔力防御で防いだがかなりのダメージをおった。


「きゃあああぁぁ!」


ミントは感電すると刀を手から落としパタリとそこに倒れた。アプリコットの容赦ない猛攻の前に、ミントはあっという間に先手をとられてしまった。




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