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蒼き輪廻の果てに 〜転生したら青い鳥だった件〜  作者: 水猫
第二章 「緑の国」
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56話 緑の温泉

ということで色々とありながらも温泉に向かう一同。ライトはパンツのことで頭がいっぱいで、コバルトは顔が赤く、ミントは笑いを堪え、ハンタとピュアは楽しそうだ。


「へっへー、初のみんなで温泉だねえ!あそこいいお湯だから楽しみだね!ねっミント?」


ハンタがそういってルンルン気分で街の奥にある温泉まで向かう。ミントはまたなんかハンタが企んでるような気がしてならなかった。


そして街から少し離れた温泉に着く。どうやらここは人里離れた山奥の中にある秘境のようでひっそりとそびえ立っていた。そしてこじんまりとした小さな建物に暖簾があり、中にはちゃんと脱衣所と男湯女湯に分かれていた。


「わぁー、素敵な温泉!いいないいな!あれ?受付とか他に誰もいないの?」


「ああ、うん、緑の国はさ、基本的に温泉はなくてみんなサウナなんだよね。だけど何故かここだけ突然変異で温泉が湧いて入れるようになったから、人数制限してあんの。あたしの許可ないと使用できないんだよね」


なるほど、この辺りの気候の土地では確かに温泉はあるように思えない。だからこの温泉はハンタの専用のようなものか。


「じゃ、コバルト、ライトまた後でね」


ハンタがそう言ってピュアとミントを連れて中に入る。コバルトとライトもそのまま中に入る。


そして脱衣所に行って服を脱ぎ、コバルトは温泉に入る。うわあ!すごい!ライトの家にあった風呂よりもずっと広くて岩風呂だ。そして男湯と女湯を分ける岩の仕切りと周りに連なっている木々が、とても風情で開放感を演出していた。


コバルトは洗い場に座り、お湯をかけると背中に生えている羽をブルブルっと震わせた。ああ、なんだか不思議な感じ。俺、鳥なのか、人なのかよくわかんないんだよなと。


ライトが隣にちょこんと座ってアカスリで体を洗っていながらもコバルトの方を見る。ああよかった。今回はちゃんとこっちきたな。また女湯に潜り込むんじゃないかと心配だったのだ。


「コバルト、お前いい体してるな。細身だけど身が締まってて、無駄な筋肉はないし一番戦闘に優れている体だよ。こりゃ女の子もほっとかないな」


「なんだよライト!ははは、てかさ、俺こうやってお前と二人だけになって話すのって何気初だよな。いつもピュアと三人でいたからさ」


「そうだな。あるいは俺の知らないところで勝手に二人になろうとしたこともあったな。まああれはピュアが強引にお前を誘ったんだけどな」


そんなこんなで一人と一匹は温泉に入る。ふぅ。いいお湯だ。コバルトは羽をお湯に沈めて肩までつかって空を見上げる。ああ、綺麗な青い空だ。空には鳥が飛んでいる。昔、どこかであんな鳥みたいに大空を飛びたいと思っていた気がする。そして今はそれが叶えることができるようになったけど。


ライトは温泉に入ると頭にタオルを乗せながらどこからともなくお盆ととっくりとおちょこをお湯に浮かべお酒を飲んでいた。猫が風呂に入ってお酒を飲んでいる。なんとまあすごい光景だ。


「いやー温泉での一杯は格別だにゃ。コバルト、お前もどうだ?一緒にやらんか?」


「オヤジかお前!俺はまだ未成年だから酒は飲めねーよ、というかライト、オペラグラスの時も思ったがお前どこからそうやって道具出すんだよ」


「ん?そんなの魔力ポケットに決まってるじゃなにゃいか。俺は帽子についているんだにゃ。縮小化して収めることができるんだにゃ。お前もあの服か羽に付けれるから今度教えてやるにゃ」


「魔力ポケット?ああ、ドラえもんの四次元ポケットみたいなもんか、てかお前、青い猫だしドラえもんそっくりだな、ははは」


「ドラえもん?にゃんだそれ?」


またコバルトは自分でもおかしなことを言ったなとおもった。そうだ、なんだっけそれ?


場所は変わってこちらは女湯


ハンタがノリノリで服を脱ぐと前を隠そうともせずスッポンポンになり温泉に飛び込んだ。いやっほーうと声を上げ、ザブーン!という音と共にものすごい水しぶきが飛んだ!


「ちょっとハンタ!あんた子供なの!?まずは体を洗ってから入るのがマナーでしょ!?」


ピュアが服を脱いでバスタオルを全身に巻いてお風呂に入ってくる。ミントはため息をつきながらピュアの足元に手を置いた。


「ピュア、ごめんね、ハンタはああいう子なんだよ」


ミントがそう言ってピュアを宥める。もうあれは精神年齢は小学生レベルだから放っておいて、そして羞恥心みたいなものもあまり持ち合わせていないんだよと。


そしてピュアがタオルをほどいて体を洗い、立ち上がると温泉に入ろうとハンタの方に向かって歩いてきた。ハンタはピュアの裸体を見て驚いた。す、すごい!なんて綺麗な体!真っ白なロングの髪に透き通るような白い瞳。そして真っ白な肌に少なくともEカップはあるであろうの巨乳。着痩せするタイプだったか、この子!


「すごーい!ピュアおっぱい大きいね!羨ましいどれどれ!」


ハンタは温泉から出てピュアのおっぱいを背中から手を入れて鷲掴みにした。突然もまれたのでピュアは驚いて顔を赤くした。


「ちょっと!ハンタ!何よいきなり!びっくりするじゃない!」


「ああー、ごめんごめんピュア!あたし巨乳好きで!いいなーあたしももっと大きさ欲しかったなー。あたしDくらいしかないんだもんほら」


ハンタがそう言ってピュアの手を掴んで胸を触らせた。ハンタもピュアほどではないがスレンダーでナイスバディだった。ピュアはまた驚いたがこれもスキンシップなんだなと少しハンタを受け入れることができた。それに女の子の人型の同世代の友達なんて今までいなかったし。


ピュアは顔を赤らめて目線を逸らしながら恥ずかしそうに手を戻した。ああ、女の子同士でこうやって戯れるのってなんか新鮮。ハンタ面白い子だなって。


その後ミントも入れて二人と一匹で温泉に使った。ふー。ミントは頭にタオルを乗せてものすごくリラックスしている。すごい、巨大なハリネズミが温泉に入ってる。かわいい。


そして少し入るとミントはすぐに脱衣所に戻っていった。どうやらハリネズミには温度が熱かったようで湯冷ましにために一旦温泉から出たのだった。


「ねえねえ、ピュアって着痩せするタイプだからわからなかったんだけどさ、やっぱり魔族によって脱ぐと印象変わることあるよね!コバルトも一見細身だけど実際脱ぐとマッチョだったりして!」


「ああ、そうだよ!一回一緒に海入ったけど細マッチョだったね。背も結構高いし、やっぱりあれだけ早く動けるんだから無駄な筋肉なさそうだよね」


ピュアがそういうとハンタはニヤリと笑みを浮かべて仕切りである岩の方に目を向けた。男湯の方だ。


「あの岩の奥にはさ、コバルトとライトがおふろにはいってるんだよね。ピュア、興味ない?」


「きょ、興味って、え?どういうこと?」


「んーっふっふっふ。コバルトの全身の裸見れる絶好のチャンスだよ。あの岩山の上に登ってそーっと覗かない?ちょうどミントもいないし、煩くいうのもいないからこんなチャンスないよ?」


ハンタがそう言って魔力を使って蔓を二本だし、ロープのように岩にかけた。上で固定され、これをつたえば上に上がれる。ハンタは覗く気満々だ。


「ちょっと!やめなさいよハンタ!覗きなんて最低の行為よ!いくら男湯だからってそんなことするのよくないわ!」


「ふーん、じゃあピュアはコバルトの裸見てみたくないんだー。残念。一緒に見れると思ったのに。じゃ、あたしだけまじまじと堪能しちゃおうかなー」


ピュアはそういうと自分の中にある理性と本能の狭間で揺れていた。覗きは良くない行為。それは理解していた。け、けどコバルトがこの仕切りの向こうで裸になっている。それを見れる?え?見たいか見たくないかって言われれば。


(み、見たい!)


鼻血と共にピュアの心の本音が出た。ハンタが蔓を伝って登っていくのを我慢できずに後を追った。そしてハンタが頂上について仕切りの向こうに顔を出して覗こうとするとそこにはライトの顔があった。


「何してんだにゃ?」


突然ライトと数センチの距離で顔を見合わせたハンタはびっくりして大声をあげてしまった。


「うわぁぁぁ!」


仰天してハンタは思わずライトの首を掴みそのまま後ろにのけぞった。そして蔓の下にはピュアがいてピュア、ハンタ、ライトの順に女湯の湯船にザッパーンと落水した。


「どうしたの!?ハンタ!?」


ミントが慌てて温泉に入ってくるとそこには湯船の中に二人と一匹が混ぜ込んだように浮かんでいる。


「いてててて」


ライトが一番最初に立ち上がって温泉から出て頭の裏をかいているとミントがその様子を見て激怒した。


「ラーイートォォォォ!!!」


ミントのものすごい形相にライトは大いに怯えたが言い訳をするまもなくミントにどつかれ仕切りの向こうに風の力で放り出された。ザッパーンという大きな音とともにライトが空から降ってきた。ああ、ライト、またこいつ女湯覗こうとしたな。懲りねえ奴だ。コバルトはライトを見てそう思った。


お風呂を出た後ミントは怒り心頭で二人に謝っていた。しかし珍しくハンタはともかくピュアも全く怒る様子もなくむしろライトを庇うかのような言動をしていた。


(わ、私もライトのこと、なんというか言えた立場じゃないし)


ピュアは俯きながらそう考えていた。コバルトの裸とかやっぱりみちゃダメだったよね。むしろライトのおかげで未遂で済んで良かった。けど本音は見れなくて残念だなと思っているピュアだった。

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