表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蒼き輪廻の果てに 〜転生したら青い鳥だった件〜  作者: 水猫
第二章 「緑の国」
49/303

49話 緑野の決着

「ハンタ、大丈夫!?」


客席からミントが乗り出し、ハンタの元へ駆け寄った。


ミントは倒れているハンタの安否を気遣い、傷の様子を確認した。大丈夫だ。斬られている跡はあるけど、致命傷じゃない。これならどうにか動くことはできるだろう。


「ああ、ミントわざわざありがとう。ごめん、負けちゃったよ」


「んーん、いいのいいの、ハンタ強かったよ。けどなんでまだ戦えるのに降参したの?なんというかハンタらしくないっていうか」


「冗談じゃないよ。ものすごい威力だった。やせ我慢してるだけ。立ち上がるのもやっとだったよ。これ以上は戦いになんないよ。それに」


「それに?」


「あ、いやなんでもない」


ハンタはなにかを言いかけたがそれ以上はなにも言わなかった。戦ったものにしかわからない何かがあるのだ。


(あいつ、本気で斬ってなかった。ある程度だけど手加減した。多分本気で斬ったら真っ二つにされてたかも。クソ、クソ、あたしは本気でやったのに)


ハンタはコバルトとの格の違いを見せつけられ悔しかったがなにもいえなかった。全力でやると言っておきながら手加減されたことに腹を立てたが負けてはなにも言えない。


「コバルト!」


「コバルト、よくやった!大丈夫か?」


ピュアとライトもコバルトに駆け寄る。


「ああ、大丈夫だ。ピュア、ライトありがとう。二人のおかげで勝てたよ。また二人には助けてもらっちゃったな」


「コバルト、血が出てるよ!大丈夫?」


ピュアがコバルトの怪我をした場所に手を当てると白く光った。そして見る見るうちに傷が塞がってゆく。


「ああ、ピュア、ありがとう」


「んーんいいのいいの、コバルトお疲れ様」


その様子をハンタとミントは見ていて驚いた。ああ、あれが白魔族の力か、噂には聞いていたが本当に一瞬で傷を治すことができるんだなと。


コバルトの傷が治ると、ピュアは次にハンタの元へ駆け寄った。そしてハンタの傷を調べた。


「ハンタ、大丈夫?コバルトよりあなたの方が重症じゃない!」


「あー平気平気、樹人族は他と違って防御力も再生力も高いし、アイテテテ」


ハンタが立ち上がろうとするとコバルトに斬られた箇所がズキンといたんだ。ピュアはそこに手を当てて魔力を込めると傷が塞がり痛みが引いていく。


「ハンタ大丈夫?とりあえずこれで動けるようにはなると思う」


「ああ、ピュア、ありがとう。優しいんだね」


ハンタはピュアの心優しさに感銘を受けた。シキタリとはいえ、一緒に旅をしてきた仲間を一度は侮辱した相手にここまで優しく接することができるとは、この子、悪魔というかまるで天使のような。


その後、コバルトもハンタも応急手当てを終えて、闘技場を後にした。そしてミントは申し訳なさそうに今回の件をライトに謝罪した。ライトは何食わぬ顔でミントに対して笑って許した。


こうしてハンタvsコバルトの戦いはコバルトの快勝で終わった。ハンタはコバルトに手加減をされて負けたことが府に落ちなかったようだが、それでも自分より遥かに強いコバルトに敬意を払うようになったのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ