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蒼き輪廻の果てに 〜転生したら青い鳥だった件〜  作者: 水猫
第二章 「緑の国」
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44話 緑と青

4人と2匹は外に出ると、村の奥にある広い広い野外の円形の闘技場のような場所に足を運んだ。ああ、ここで戦うのか。青い国の時は同じ野外でも客席がちゃんとあったが、ここは野球場のような感じで特に仕切りなどはなさそうだ。


二人が戦うという話は村中に広まり、ポツポツと家から色々な魔族が出てきた。なるほど、今この集落にはあまり魔族は集まっていないようで数は少なかった。青い国の時は王宮のすぐ隣にあったし、街も近くにあり人口が密集していたので多勢集まったが、今回は静かな森林の中での戦いになりそうだ。


「ちょっと、ライト、止めてよ!なんでこんな意味不明なことするのよ!同じ味方同士じゃない!それに模擬戦と違って魔力使用もいいだなんて、そんなのおかしいわ!」


ピュアがライトにそういうとライトは厳しい表情で返す。


「ピュア、これはただの戦いじゃないんだ。国と国の名誉を賭けた戦いなんだよ。青い国の頭首が緑の国の頭首より弱ければ緑の国は従う必要はないんだ。陛下も50年前にこの戦いを経験してる。これは我々が口出しできることじゃないんだ」


「けど、それにしても模擬戦じゃなくて戦うなんて、そんなのおかしいでしょ?」


「まーまー、ピュア、その辺にしといたら?」


ミントがやり取りに口を挟む。


「あたしがライトをお婿さんに決めているのはライトがあたしより強いからなんだよね。今、緑の国も弱体化が進んでいてあたしより強い魔族はいないんだよね。ハンタを抜くとあたしが事実上最強なの。50年前の戦いでスカイも亡くなってるし。青い国にですらライト以外、あたしより強い魔族はいないんだよね。自分より弱い人に従うのは気がひけるもんだよ」


ミントにそういわれ、ピュアは黙り込んでしまった。たしかにそれはそうかもしれない。ネイビーだってコバルトに負けてからはなにも言えなくなっちゃったし。


「と、いうことだピュア。あとそれに大丈夫だ。お互い殺したりはしないだろう。それにコバルトが負けることはまずない」


「へー、言い切ってくれんじゃんライト、あんたハンタのこと何も知らないからそんなことが言えるんだよ」


「いや、ミント、お前こそコバルトのことを何も知らないだろう?メイズを倒したのは俺ではなくコバルトだ」


「そ、それは知ってるよ!けどハンタだって、本気になればきっとメイズを倒せたかもしれないし・・・」


ハンタと自分で二人がかりで戦うことも考え、仮に戦ったとしてもどちらかは命を落とすだろうと考えていたために、必死で逃げることにしたあの上級魔族のメイズを倒した魔族なのか。ミントは驚きを隠せず、コバルトを眺めていた。


「まあ戦ってみればわかる。どちらが強いかをな」


「そうね、ま、あたしはハンタが勝つとおもうけど」


ライトの落ち着いて余裕のある表情にミントは焦りを隠せなかった。たしかにあのメイズを倒したという事実がそこにある。そしてあの青魔族の鳥族の頭首、そこまで強いとは。


ライトは客席で腕組みをしながら眺めて見ている。ミントはライトの発言にコバルトに興味深々だった。そしてピュアは相変わらず心配そうに眺めている。


「突然ではありますが、ではこれより、青い国の頭首コバルト様と緑の国の頭首ハンタ様の試合をはじめます。判定は私、エバーがつとめさせていただきます。魔力も武器使用も全てよしとします。どちらかが降参するか、気絶、または死亡した場合、その時点で試合は終了となります。よろしいですね?」


(なるほど、殺しも含めた試合か。これは手を抜けないな)


エバーの説明に対し、コバルトがそう考えていると、ハンタはコバルトを見てニヤリと笑った。


「コバルト、手加減はしないからね。あんたも全力でかかってきな」


「ああ、そうだな。ハンタ、よろしく頼むよ」


青い国と違い、野外の爽やかな緑の闘技場で、数少ない観客のつつましやかな雰囲気の中、トップ同士の戦いが始まろうとしていた。

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