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蒼き輪廻の果てに 〜転生したら青い鳥だった件〜  作者: 水猫
第一章 「青い国」
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37話 青い休息

コバルトの王としての就任式もパーティも終わった次の日、コバルトは目が覚めてゲストルームに行くと何やらピュアが朝からゴソゴソと用意をしていた。


「あ、コバルトおはよう!朝ごはんちょっと待ってね、ええとどこやったかな?」


「何してんの?」


「ああ、昨日そういえば言ってなかったね。今日はみんなで海に行こうって話になっててさ、あたし今水着探してるんだけど、見当たらなくって」


ピュアがそういうとコバルトは驚いた。え?海って、なんでそんな?


とりあえず何か準備を終えて朝食を食べ終えると、なんかよくわからない流れで海に行くことになった。そしてライトの帽子が白いハットから麦わら帽子になり、浮き輪とシュノーケルをつけて準備をしていた。すごく楽しそうだ。


「えーと水着あったし、浮き輪とビーチボールも持ってたから、あと忘れ物ないよね。じゃあいこっか。あ、コバルト、あっちで水着レンタルできるからじゃあいこっか」


なんかよくわからないがそういう流れで二人と一匹は海水浴に出かけることになった。そしてビーチにつくとそこにはアイスがいた。


「ピュアー、ライト、おにーちゃんおはよー。わーい、みんな来たねー。ねえねえ、早く泳ごー」


アイスがコバルトに駆け寄って抱きついてくる。あたりを見回すと色んな魔族が海でバカンスを楽しんでいるようだった。ああ、そういえば海の季節だった。


コバルトは海の家にあるレンタル水着屋さんで水着を借り、それに着替えた。ということでやはり青い水着。海かあ、前に来たことあるっけ?


水着に着替えて集合場所に戻ると、ライトが両手を頭の後ろに組み、サングラスをかけながらビーチチェアに寝そべって青いトロピカルジュースを飲んでいた。


「いやー、やっぱり海はいいにゃー。おお、コバルト、着替え終わったか!ああ、その青い水着似合ってるにゃ」


ずいぶんとリラックスしてバカンスを楽しんでるライトを見てコバルトは驚いた。これがこの国一の戦士だとは。能天気な猫だ。


「おまたせー、ごめんねー。水着着るの時間かかっちゃって!」


ピュアがコバルトとライトの前に水着姿で現れた。す、すごい。真っ白い髪と透き通るような肌と目。そしてスレンダーでありながらプロポーション抜群の体に真っ白いビキニ。コバルトはこのとき気づいた。ああ、ピュアって着痩せするタイプなんだな。結構巨乳だ。


(眩しい!眩しすぎる!)


コバルトはピュアの水着姿を直視できず顔を赤くして目を逸らした。ピュアは右手を頭の後ろに置いて左手を腰に当てて胸を強調して悩殺ポーズ。


「どう?コバルト?似合う?」


そう言われるとコバルトはますます直視できず目線を逸らし答える。


「ああ…。」


あれ?おかしいな、俺女の子に免疫なかったかな?あんまり覚えてない。


「ねね、コバルト泳ご泳ご!せっかく海に来たんだから!」


ピュアがそう言ってコバルトの腕に手を入れて手を組む。その時ピュアの胸がコバルトの腕に当たり、ますます真っ赤になった。


(胸、当たってるんですけど?)


そして二人の前にアイスが可愛い水着を来てやってくるとその様子をみて膨れっ面した。むー、ピュアずるい!アイスだっておにーちゃんと一緒に泳ぎたいのにぃと。


(でもピュアには敵わないなあ。アイスあんなおっぱいおっきくないしぃ。ピュアいいなー)


そしてピュアに手を引かれ、コバルトは一緒に海で泳いだ。ああ、海懐かしい。なんでだろう?昔の記憶はないはずなのに、泳ぎ方を知っている。バタ足もクロールも背泳も。羽があって少し泳ぎづらいけど。


アイスはライトと一緒に二人が楽しそうに泳いでいるのを見ていた。そしてライトが大きなあくびをすると瞬時にアイスはライトの口に指を突っ込んだ。


口を閉じようとしたときにアイスの指が引っかかって閉じれなかったライトは「?」という感じになった。首を後ろにやってアイスの指を口から離して口を閉じた。


「やったー!指ズボ成功!やってみたかったんだー!ライトかわいい♡」


アイスがそう言ってライトに抱きついて頬擦りした。ああ、猫を飼ってる人ならみんなやりたくなるあれね。欠伸した口に指を突っ込んでみたってやつね。


「アイス、いきなり口に指突っ込まないでくれにゃ。びっくりしたなあもう」


そう言ってライトとアイスが戯れていると、波が強くなってきたのでライトは目を光らせた。


「ああ、波が来た!よし早速いってくるにゃー」


波が来たと思ったら、突然ライトがそこから移動して海の家に行った。海の家で何やら借りてくると、早速海に入った。ん?あれはサーフィンボードだ。


ピュアとコバルトが泳いでいる横で大波が来たのでライトはサーフィンを始めた。す、すごい!猫がボードに乗って二足で立ってバランスをとってサーフィンをしている!なんとまあ現実世界では絶対に見れない光景だ。


「ひゃっほーう!サーフィンはやっぱり楽しいにゃー」


ライトが波に乗って楽しそうにしていると、急に海の家の中からシアンが出てきた。どうやら今日は海の家で手伝いをしているようだ。


「おい、ライトにサーフィンボード貸したって本当か!?あ、本当だ!あいつサーフィンしてやがる!おいみんな!今すぐ海から引き上げろ!」


シアンが大声で海水浴をしていたみんなにそう命令をする。みんなはなぜそんな注意喚起を出すのかわからなかったが、シアンの命令なのでしぶしぶ引き上げた。


ピュアはコバルトと泳いでいるのが楽しくて仕方なかったので命令を無視して泳いでいた。コバルトはとりあえずピュアを説得して海岸に上がろうと言ったがピュアはが聞かなかった。


「えーだって泳ぐの楽しいんだもん。いいじゃん、あたしまだコバルトと泳ぎたいし♡」


忠告を無視してピュアは泳ぎ続けた。コバルトは心配だったので忠告に従い、とりあえず引き上げた。ピュアは一人で泳いでいた。


次の瞬間、荒れ狂う大波が来て、ライトはその波に呑まれ落水した。ワイプアウトだ。


「あっはっは、ライト下手くそー!」


ピュアがライトを見て海の中で浮き輪に浮かんで大笑いしていると、ライトはしばらく水の中で猫かきをしてもがいていたが、波に呑まれた板に捕まることができず、苦しそうにしていた。


次の瞬間、あたり一面海が氷付けになった。浮き輪で浮かんでいたピュアはライトの放つ魔力で海と一緒に凍らされてしまい、そこから一歩も動けなかった。


「な、なにこれ!?ちょっと動けなんだけど!?そ、それに寒い!」


ピュアがガタガタと震え出すとライトは氷の中からよっこらせっと現れて氷の海を渡って砂浜までたどり着いた。シアンの言っていた注意喚起はこれだった。猫がサーフィンで落水した場合、浅瀬ならいいのだが、深いところだとそのままだと溺れてしまうので海を凍らせたのだった。


「いやはや失敗失敗、面目にゃい」


ライトが浜辺で能天気に笑いながらそう言うと、もう海は氷漬けになっているので海で泳げなかった。ああ、これか。シアンの言ってたことは、とコバルトは思った。


「あれ?そういうえばピュアは?」


ライトがあたりを見回すがピュアの姿がない。どこにいったのだろう?


「ライト、ピュアならあそこだよ。早く出してやれよ」


シアンがそう言って海の中を指差すとそこには下半身が氷漬けになって動けないピュアの姿があった。ライトは慌ててピュアの元へ駆けてゆき、手にしたステッキで氷を砕き、ピュアをそこから救い出して浜辺に連れて行った。


「ピュア、ピュア、大丈夫?」


「さ、寒い・・・」


真夏の太陽の下、氷漬けになった海の中で凍えていたピュアを救出したライト。ということでこれで今日はバカンスも終わりだった。凍った海なんか誰も泳げないし、海辺は寒いからかき氷もジュースも売れないし。


「あーあ、ライトのおかげで商売上がったりだよ。だからライトにはボード貸すなって言っといたのに」


こうしてコバルトにとって初のバカンスは終わった。全く戦いは始まっているのにこんな遊んでていいんだろうか?と思ったし、なんかヘンテコな1日だったけど、みんなで初めて海で遊べたし、ピュアの水着姿も見れたからま、いっかとか思っていたコバルトだった。

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