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蒼き輪廻の果てに 〜転生したら青い鳥だった件〜  作者: 水猫
第一章 「青い国」
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29話 青い覚醒

「まだ息があるようだな。白魔族。だが、もはやこれで終わりだ!」


メイズがピュアに狙いを定める。コバルトはピュアを抱き抱えながらこちらを狙っているメイズをみて恐怖が走った。


「コバルト・・。私はいいから逃げ・・・て」


ピュアが霞んだような声でコバルトに伝える。コバルトはどうしようもなくそこでガタガタと震え蹲っていた。


「コバルト!頼む!もうお前しかいないんだ!ピュアを、ピュアを守ってくれ!!」


シアンに抱き抱えられ、虫の息になっているライトがコバルトに叫ぶ。コバルト、お前が最後の頼みの綱だ!頼む!と。


メイズが口を開き、雷を吐こうとした瞬間、コバルトは悟った。ああ、ここで俺は死ぬのか、この世界にきて、何もできずに、俺はここで死ぬ。俺はこんなにたくさん良くしてもらった人たちになにも返せず守ることも出来ず死んでゆく。


そしてピュアがコバルトの手をギュッと握るとコバルトの頭に短い間だったがピュアとの思い出が走馬灯のように浮かんできた。


『あなたの名前はコバルト』


『何も心配しなくていいのよ、コバルト。私とライトがあなたを守るから』


『コバルト!コバルト!大丈夫!?ごめん、ごめんね、あたしのために』


『コバルト、すっごく強くなったね。あたし、少し心配してたけど、驚いちゃった。まさかネイビーがあんなに手も足も出なくなっちゃうなんて』


『ねね、コバルトここ、ここ、来たかったんだーいいでしょー』


『ねっ、コバルト?手、繋いでいい?』


『ねえねえ、コバルト、これ似合う?』


『コバルト、今日は付き合ってくれて、ありがと。私コバルトと一緒にまわれて楽しかった。私今日のこと、ずっと忘れないね』


『ああ、ごめん、コバルト、今日なんだか私、疲れちゃって。帰るの大変だからこのまま飛んで家まで送って行ってもらえる?』


『コバルト・・・』


(俺は、今まで何度もピュアに救われて守られてきた。俺が今ここでピュアを!みんなを守らなければ!)


コバルトがそう強く思うと、手に持っている剣の刀身と柄がピカッと光った。そして剣からロイヤルの強い意志がコバルトの体に流れ込んでくるようになった。


『コバルト様、どうかこの国を、みなをお救いください』


(そうだ、俺が今ここで戦わなければ、誰がこの国を守るというのだ?ピュア、ライト、みんな!俺が、俺が絶対守ってみせる!)


コバルトが強い決意と覚悟を決めると、剣の全身が光った。そして短剣だった剣は姿形を変え、シアンの青竜刀のような長く、そしてコバルトブルーに輝く青い剣に変化した。


「コバルト・・・。剣が、変わった!?」


ライトがその様子を見て驚く。元々あの剣は魔力を測る剣でもあるが、持ち主を選ぶ剣。使うにふさわしいと剣が判断した場合、剣の方から主にたいして姿形を変えるというもの。そしてその姿はかつてロイヤルが使っていた剣と色以外は同じ姿形になった。以前はロイヤルブルーだったが、今度はコバルトブルーだ。


「ふははは死ねい!」


メイズが雷をコバルトとピュアに目掛けて放つ。コバルトはピュアの前に出て雷に立ち向かい、剣を振り下ろした。そして雷は真っ二つに切り裂かれ、二人の横を流れていき、二人の後方にドーンと落ちた。


「な、なんだ!?俺のサンダーストームを切り裂いた!?ば、馬鹿な!?」


「コバルト・・・。お前!」


ライトがコバルトを見ると、コバルトはさっきと全く違う顔つきをしていた。高揚している。何か顔から迷いが消えたようになり、もはや怯えた様子は全くなかった。それはかつてロイヤルが初めて戦った時と同じような姿だった。


「ピュア・・・」


コバルトは意識が朦朧としているピュアを抱き抱えると、シアンとセレストのもとに連れて行った。そしてライトもそこで立ち上がり、みな一か所に集まった。


「ライト、よく頑張ってくれた。シアン、セレスト、ピュアを頼む。あとは俺に任せろ!」


「コバルト・・・」


ライトが涙をながしてコバルトを眺めていた。コバルト。すまない、俺が不甲斐ないばかりに、あとはもうお前に託すしかない。


(ピュア、最後まで俺を守ってくれてありがとう。今度は、今度は俺がお前を守る!!!)


「な、なんだ貴様、さっきまで一人でその白魔族に守られ怯えていた腰抜けが!このメイズ様とやろうというのか!?」


「俺の名前はコバルト・ブルー・ピジョン!この青魔族の党首だ!おい、メイズ!今度は俺が貴様の相手だ!覚悟しろ!」


コバルトが剣を構え、メイズに立ち向かう。コバルトにとって初めての命を掛けた実戦だ。そしてここからコバルトvsメイズの国の命運をかけた戦いが始まろうとしていた。

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