27話 黄色い竜vs白い悪魔〜メイズ・イエロー・ドラゴンvsピュア・ホワイト・デーモン〜
「コバルト・・・」
ピュアはさっきから一歩も動けずガタガタ震えているだけのコバルトを見てこれはまずいと思った。コバルト、完全に怯えきっている。これでもし攻撃をされたら、避けることもできないだろう。
「シアン、セレスト、貴方達、魔法防御壁は作れるわね!」
「ああ、作れるが、どうした?ピュア?」
「お願い!他にいる人たちを守って!私、守らなくちゃいけない!コバルトを!」
そういうとピュアは腰を抜かし、ガタガタと震えているコバルトのそばに駆け寄った。コバルトの手を握って、声をかけた。
「コバルト!大丈夫!立てるよね?お願い、ここから逃げて!」
「ピュア!コバルトのことは放っておけ!今はメイズを倒すことが先決だ!」
「ダメよ!ライト!私、最初に約束したのよ!何があっても、コバルトだけは私が守るって!だからお願い!コバルト、立って!」
「ピュア・・・」
コバルトはピュアに手を引き揚げられると、そこから立ちあがった。ピュアやライトが必死になって戦っている。しかし俺は何をしているのだ?仲間が必死に戦ったり、負傷しているのに、俺は何もできずに見ているだけでいいのか?
「ピュアだと?貴様、ピュアホワイトなのか?」
先ほどまでセレストたちの方をむいていたメイズの三本首がピュアにギロリと向く。そして表情が険しくなった。どうやらなにか嫌悪を感じているようだ。
「そうよ!私はピュア・ホワイト・デーモン!この青魔族に守られている白魔族よ!」
ピュアがメイズにそう叫ぶと、メイズは痺れを切らしたかのようにものすごい敵意をピュアにむき出しにした。
「そうか、貴様!ピュアホワイトだったのか!!同じメイズの仲間でありながら、黄魔族ではなく、青魔族に加担したというのだな!貴様だけは絶対に許さん!」
メイズはそういうと、三本の首を一本に束ね、ピュアに狙いを定めた。ピュアは慌ててそこから逃げようとしたが、コバルトがまだ萎縮して動けなかった。
(ダメ、もう間に合わない!今ここで逃げたら私は良くてもコバルトが!攻撃を受け止めるしかないわ!)
「トリプルサンダーストーム!」
「アミナ!」
ラピスラズリを倒したメイズの最強の技が再びピュアに襲いかかった。ピュアはアミナを使い、雷を正面から受け止めた。そしてそのあまりの凄まじさにピュアのはった魔法防御は相殺され、二人は吹き飛んだ!
「ピュアー!!!」
ライトの言葉にならないような言葉が響き渡った。そしてライトは大急ぎで二人の元に駆けつけた。二人ともそこに倒れていたが、どうやら命に別状はないようだ。
「ピュア!ピュア!大丈夫か!しっかりしろ!」
ライトが駆け寄ると、ピュアは瓦礫の破片がぶつかり、頭から血を流してそこに倒れていた。ううんとうめいたが、どうやら意識はあるようだ。
コバルトはピュアに守られ、傷一つ負っていなかった。そして意識を失ったピュアを見て、再び恐怖を感じていた。
(ピュア、俺を、俺を守ってくれたのか?)
コバルトは倒れたピュアをみて愕然としていた。そして生死をかけた戦いの中、自分を命懸けで守ってくれたピュアをどうにかして守らなくてはと思っていたが、恐怖にかられ、どうしても体が動こなかった。




