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蒼き輪廻の果てに 〜転生したら青い鳥だった件〜  作者: 水猫
第一章 「青い国」
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26話 黄色い竜vs青い猫+白い悪魔

「こっちよメイズ!私が相手よ!」


ライトとピュアがそれぞれ別方向に別れ、ピュアがメイズを目掛けてそう叫ぶ。ピュアはメイズから見て左側、ライトは右側だった。


メイズは三本ある首の真ん中と左側の二本をピュアに向け、右側の一本をライトに向けた。


「なんだ貴様!?この俺とやるつもりか!?」


メイズはそういうと二本の首からピュアを目掛けて雷を吐いた。ピュアはそれを正面から魔法を使って受け止めた。


「アミナ!」


ピュアの手から白い閃光が放たれ、メイズの雷を相殺した。ピュアは傷一つ負っていなかった。


「な、なんだと!?俺のサンダーストームを相殺した!?貴様一体何者だ!?」


「防御魔法、アミナ!あなたの攻撃は効かないわ!ライト、今よ!」


ピュアがそういうとライトはプリムローズを倒した時のように高速でメイズの後ろに移動した。メイズはピュアに気を取られ、ライトの動きに疎かになっていたのだ。


「青氷の舞!」


ライトの剣撃が炸裂し、メイズの右足を切り裂いた。


「クソ!浅い!」


ライトの一撃がようやくメイズに通ったが、表皮の鱗が硬く、魔力防御も高かったため、致命傷には至らなかった。そして切り口が一瞬だけ凍ったが、すぐにまた元に戻った。


「こざかしい真似をしてくれるな、ライト!しかしその程度か!」


そういうとメイズは今度は真ん中の首を九十度回転させ、ライトに雷を放った。ライトはどうにか正面からそれを受け止め防いだ。


「クソ、どうにか一撃浴びせたが、やはりこれでは致命傷にはならない。このまま戦えばこちらが不利だ。」


ライトはメイズの防御力に苦戦を強いられた。そして攻撃力も高いことから、戦いが長引けば勝ち目はなくなることを理解していた。


「青氷弾!」


ライトのステッキから石礫のような氷塊が何発もメイズに向かって飛ぶ。氷の弾丸だ。メイズはそれが来ると、正面から雷を吐き、氷塊は跡形もなく消え去った。


「やはり飛び道具は通用しないか。あのスピードにも一瞬で反応しやがる。なんてやつだ。」


「ククク、ライト、ようやく理解できたようだな。そうだな。貴様はやはりスカイの足元にも及ばんのだ。スカイですから敵わなかったこの俺に、貴様が勝てると思ったのか?」


「貴様!師範の、師範の名前を呼ぶな!」


ライトの目がギラリと光る。そして表情が怒りに満ちた表情となった。眉間にシワを寄せ、口をシャーっと開き、呼吸があらくなり、威嚇を始めた。


「俺は、俺は決して貴様を許さん!師範を殺した貴様を!俺が、俺が必ず仇をとる!」


「ククク、そうだな、やれるものならやってみろ!そうこなくては面白味がないということだ!」


再びライトが青氷の舞でメイズに斬りかかる。今度はメイズの左の羽を狙う。そして刀身は通ったが、やはり表面しか傷をつけられなかった。


(こいつ、なんて防御力だ。俺の剣技が全く通らないとは)


ライトは再びピュアのいる位置に戻り、ピュアを守るようにステッキを構えた。今の攻撃ではこのヒュドラに埒が明かない。攻撃力もそうだが、防御力も高すぎる。このままでは負けるのも時間の問題だ。


「ピュア、一か八かだが、俺の切り札にかけるしかない。それまで一瞬でもいいが隙を作れるか?」


「ライト、わかった。私がもう一度引きつける。そして動きを止めるわ。そして合図をしたら、お願い!」


「わかった!頼んだぞ!」


一人と一匹がそう話していると、突然、部屋の扉が開いた。そしてセレストや他の青魔族たちが部屋に入ってきた。


「陛下!大丈夫ですか!すみません、黄魔族は皆退散の確認が取れました!」


「みんな、きちゃダメ!」


「ん〜?」


メイズの三本首が部屋の入り口に入ってきたその他大勢の方を向く、なんだ?野次馬どもの登場か?ああ、鬱陶しいな、と思いながら雷を吐く。


バリバリ!ドォーン!!


部屋に入った途端、突然三本の首から放たれた強力な雷で一瞬にして何十もいた青魔族は壊滅に陥った。入り口の扉も雷で破壊され、ほとんどのものはメイズの姿を確認する間もなくメイズの攻撃にやられてしまった。まさに怪物だ。


「セレスト!みんな!」


ピュアとシアンがみんなに駆け寄る。ピュア!とライトは叫びたくなった。くそ!戦闘中に他の兵の心配をしている場合ではないのに、今は仲間の兵よりメイズを倒すことを先決しなければならないのだが。しかしそれは心優しいピュアには不可能なことだった。


コバルトはその様子を見て相変わらず一歩も動けず震えていた。もはや一緒に戦っているライトやピュアや他の仲間の心配をできる余力も残ってはいなかった。あのライトが、全く手も足も出ずに防戦を強いられる一方でしかない。そしてロイヤルから受け取った剣をギューっと握り締めながらただただ生き残りたいと心から思っていた。

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