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蒼き輪廻の果てに 〜転生したら青い鳥だった件〜  作者: 水猫
第一章 「青い国」
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25話 黄色い竜vs青い猫〜メイズ・イエロー・ドラゴンvsライト・ブルー・キャット〜

「ククク、今生の別れは済んだか?なるほど、結界が破られた事によって、もはや命の終わりを悟っていたのだな。そして死ぬ前に自分の魔力を魔剣に込め、後継者に託したというわけか」


メイズが高い位置から見下ろしながらそう言った。ライトは流していた涙を拭いてキッとメイズを睨んだ。


「まあ、無駄だったなロイヤル。あの兎の時間稼ぎも。どうにか託すことに成功しても後継者がその有り様ではな」 


メイズがそういうと、コバルトはメイズを見てガタガタと震えていた。これは人間の時にはなかった感覚だった。魔族の中でも野生動物に近い、鳥族や獣族などの直感だった。自分より強いもの、大きいものに恐怖を覚えて体が動かないという。コバルトはメイズにモロにそれを味合わされてしまったのだ。


「そんな台詞は、この俺を倒してからいうことだな!」


ライトが前屈みに体制を低く構えた。そして表情は怒りに満ちていた。次の瞬間、物凄い勢いで移動した。


「ん〜?」


ライトがその場から電光石火の如く移動すると、メイズは右足を蹴り上げた。蹴り上げた先にはライトの姿があり、ライトは王宮の柱まで吹っ飛んだ。


「ライト!」


ピュアが叫ぶ。ライトは柱に強く叩きつけられ、地面に倒れ込んだ。頭から血を流していたが、どうにかよろよろと立ち上がった。


「ククク、『青氷の舞』か。自分より大きいものと対峙する場合、まずは足を狙えだったな。だがそんな小細工が俺に通用すると思ったのか?ライト」


(な、なんてやつだ)


コバルトはメイズの戦いを見て驚いた。あの巨体であの身のこなし。ライトがプリムローズを一瞬で倒したあの技もいとも簡単に見切り、ライトに一撃を入れた。あの王国一で桁外れの強さを誇るライトが!?


「ライト!ライト!大丈夫!?しっかりして!」


ピュアが慌ててライトに駆け寄り、回復魔法をかける。ライトは受け身を取り、どうにか致命傷は避けたが、かなりの痛手を負った。


「ピュア、すまん、助かった。クソ、メイズめ、ここまでとは!」


ライトはピュアに回復魔法をかけられると血がとまり、どうにか動けるようになった。そしてその様子をメイズはまじまじと見ていた。


(やはりあの白魔族は本物か。回復魔法をつかうのか。こいつは厄介だな)


メイズは視点をライトからピュアに切り替えた。まずは目の前の猫よりあの白魔族を戦闘不能にするか。また回復魔法を使われたら厄介だからなと。


「ライト、一人で戦うなんて無茶よ、私も一緒に戦うわ。私が引き付けている間に攻撃して。それしかないわ!」


「ああ、すまん、それしかないな。コバルト!シアン!大丈夫か!?」


シアンもメイズの魔力の大きさと強さに一歩も動けずにいた。どうにかライトの助太刀をしたい。だがそうしようにもその圧倒的な実力差は埋められずにいた。ダメだ、ライトですらあれなのだ、俺なんかが戦っても何もできない。と。


そしてコバルトはシアンよりはるかに怯えていた。初めて出会う絶対的暴君、本当の生死をかけた戦い、負ければ死ぬ、殺されることを直感で感じ取っている彼にはもはや体を動かすことすらできなかった。


(クソ、コバルトのやつ。実力ならばメイズとも戦えるほど強いが、無理もない。こんな上級魔族に会い、初めての実戦だ。やはり俺がどうにかするしか・・)


ライトはどうにか立ち上がってピュアと作戦を練った。ピュアに耳打ちをすると、即座に別々に分かれた。こうして先手を取られたライトはピュアと力をあわせ、どうにかメイズと戦うことにしたのであった。

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