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蒼き輪廻の果てに 〜転生したら青い鳥だった件〜  作者: 水猫
第一章 「青い国」
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24話 黄色い恐怖

「ライト!」


ライトに続いてコバルトが入ってくる。そしてその後にシアン、ピュアが入ってきた。ネイビーなどの負傷した兵はセレストや他の兵士が手当てをし、介抱していた。


コバルトは部屋に入るなり驚愕した。な、なんだこの黄魔族は!?今までこんなバカでかい竜を見たことがない。そして魔力も甚大ではなく、今まで見てきた魔族とは全く格が違う。こいつは、こいつは本当に強い!


そしてコバルトはメイズを見るなりガタガタと震え出した。ラピスラズリ、こんなやつと戦っていたというのか?こんな桁違いの強さを誇る魔族と。


コバルトは魔力感知能力もそうだが、魔族になって初めて認識した。人間の時にはなかった鳥の本能のようなものに。人間には持ち合わせていない野生の直感、自分よりはっきりと強いとわかるものに怯える感覚、そして戦えば「死」が待つということに。


「ラピスラズリ!」


ピュアがラピスラズリの元へと急ぐ。そしてラピスラズリを抱き抱えると、気を失っている彼に慌てて白魔法をかける。


(ん?なんだあいつは?まさかあれは白魔族!?なぜここにいるのだ?)


プリムローズと同様にメイズもピュアをみて困惑した。いったいなぜここに、白魔族がいるのかと。


「ピュア、大丈夫だ。気を失っているだけだ。すまん、私が不甲斐ないばかりに。ぐふっ」


「陛下!大丈夫ですか?」


皆がロイヤルの周りに集まり、ロイヤルを心配した。ロイヤルはもはや虫の息に近かった。もともと衰弱していたのと、結界が破られたことで体を蝕まれていたのだ。


「みんな、すまない。大丈夫だ。そして私の役目は終わった。あとはコバルト様、あなたに私の全てを託すだけだ。ラピスラズリ、よく私を守ってくれた。私はもう消えるがお前の頑張りは無駄にはしない。最後にお前に別れを告げずにいなくなることをどうか許せ。ではライト、ピュア、シアン、そして全てのこの国の魔族よ。さらばだ」


「陛下!私は嫌です!どうか死なないでください!」


ライトが泣きながらそう叫ぶとロイヤルはにっこりと笑ってこう言った。


「ライト、すまんな。今までこの国をよく守ってくれた。あとは頼んだ。シアン、お前もだ。全てのものに別れを告げられないのは私もいたたまれないが、お前たちには特に世話になったな。あとはラピスラズリになにも言えないのが心残りだが、私の代わりに礼を言っておいてくれ。ピュア、どうかみなを守ってくれ」


ロイヤルがそういうと、強い力で持っている剣を握った。そして自分の魔力を込めると、体がキラキラと輝き出した。そしてその光に包まれていき、どんどん体が薄くなった。


「コバルト様、どうかこの国を、みなをお救いください」


最後に一言そういうと、とうとうそこからロイヤルは消えてしまった。そしてその跡にはキラキラと光り輝くあの短く青い剣が残されていた。


「陛下・・・」


ライトが俯いて涙を流した。とうとうこの国の王はこの場からいなくなってしまった。


ピュアが剣を拾い上げると、それをコバルトに渡した。コバルトは剣を受け取ると、グッと握りしめ、それをみた。


「コバルト・・」


ピュアが涙を流し、コバルトを見上げた。コバルトは剣を受け取ると、ロイヤルの強い意志が、自分の体に流れ込んでくるような気がした。


(お、俺がこの国を救う?ま、魔族とは戦えというのか!?)


コバルトはここに来て、初めて命をかけた戦いに自分は巻き込まれていくのだと悟った。そしてその現状を受け入れることが出来ず、ただただ剣を眺めながら汗と震えが止まらなかった。


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