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蒼き輪廻の果てに 〜転生したら青い鳥だった件〜  作者: 水猫
第一章 「青い国」
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16話 青春(アオハル)かよ 〜ドキッ!ピュアとコバルトのわくわくデート〜

次の日、朝起きて、てリビングに行くと、いつも通りに朝食を食べた。だがどうもピュアは不機嫌そうだ。コバルトにはいつもどおりに接しているがライトにはどうも冷たい。


「あーピュア、昨日俺、なんか夜中に酔っ払ってコバルトの部屋で起きたんだけど、なんかしたか?」


「別になにもないわよ!あ、そうだコバルト、今日ちょっと、行きたいところがあるんだけど、付き合ってくれる?」


「行きたいところ?ああ、別にいいけど」


また何か、別件で用があるのか?まあこちらの世界に来てから学校もないし、家族もいないし、仕事みたいなものも探さなくちゃいけないのだろうか?


「ん?今日なんか用はあったか?まあいいや。おーいピュア、そういえばバタフライピーのラテくれよ。」


ライトがそういうと、ピュアはキッチンに行って、なにやらラテに粉状のものを入れた。その時のピュアの顔が一人と一匹には見えなかったが本当の悪魔のように笑っていた。あ、悪魔か。


「おまたせー、はい、ライトどうぞ」


さっきとは打って変わって、ピュアの表情がものすごい笑顔になった。ライトは何かその笑顔に不気味さを感じていたが、とりあえずラテを飲み干すとほわわんといい気分になった。


「ん〜?なんだこりゃ、なんかすげー気分いいにゃー」


ライトはそういうとその場で倒れて寝転んでしまった。猫が寝転んだ。そしていびきをかくと、その場で眠りこけてしまった。


「お、おい、ライト?ん?どうした?眠っちまったな。ピュア、何か入れたのか?」


「んっふっふっふ。昨日セレストの店で大量の粉末タイプのマタタビを入れておいたのよ。かなり強力なやつをね。」


またピュアが悪魔のように笑った。だから悪魔だってば。ライトをこんな寝かしつけて、一体なにをするというのか?


「あ、そうそう、コバルト、朝ごはんも食べ終わったからこれから二人で出かけようと思うんだけど、用意するからちょっと待っててね」


ピュアがそういうと、リビングとキッチンをすべて片付けると、部屋に戻った。ライトはグーグーと眠りこけていた。ん?ライトは放置でいいのか?


一定時間が経つと、ピュアが部屋から出てきた。え?な、なんだどうした?そこにいるピュアはいつも着ている全身真っ白な服ではなく、トップスはボウタイブラウスで、青いボウタイを胸元でリボンのように結んでいた。下は青いスカートを履いていた。そしてメガネをかけていて、ポニーテルにしていて、髪を青いリボンで結んでいた。


「コバルトー、お待たせ」


「ピュ、ピュア、えと、その格好は!?」


ピュアのすごくお洒落をした格好を見て、コバルトはドキッとしてしまった。ピュアかわいい。なんでこんな格好してるんだ?な、なんだ?何か行きたいところがあるとか言ってたけど、どこに行くんだ?


「んーいいじゃない、いいじゃない、どういうかどう?似合う?これさ、スカートもリボンもコバルトブルーなんだ。コバルトの色なんだよ」


「ああ、うん、よく似合ってるよ」


「ありがと、コバルトにそう言ってもらえて私うれしい♡さ、コバルト、いこ。ライトなんか放っておいてさ。」


ピュアはそういうと、ライトを家に寝かせたままコバルトと街へでた。そしてキアノスの街に着くと、前に回った場所とは違う場所へコバルトを連れて行った。


「ねね、コバルトここ、ここ、来たかったんだーいいでしょー」


そこは街の中心街から少し離れた場所で、様々なレストランやカフェ、洋服屋や雑貨屋、食べ物屋が並んでいた。どうやら前に行ったところより、少し若い人向けの場所で、魔族ではあるといはいえ、若者がたくさん歩いていた。


(まるで原宿の竹下通りだな。ん?竹下通り?なんだっけそれ?)


またコバルトは不思議なことを思った。昔の記憶か?なんだろう思い出せない。


「ねっ、コバルト?」


「ん?何?」


「手、繋いでいい?」


ピュアのストレートなお願いにコバルトは再びドキッとして顔が赤くなって照れた。ああ、ピュア、近いって。えと、こんな時どうしたら。


「べ、別にいいけど」


コバルトは顔を赤くしてピュアと目を合わさず、照れながらそう答えた。そうすると、ピュアがコバルトの手を握って嬉しそうににっこりと笑った。


(やった♡コバルトと手、繋げた!嬉しい嬉しい♡)


ピュアの中で何かが弾けた。コバルトはピュアと目を合わすことができず、恥ずかしそうにしていたが、ピュアは大喜びでコバルトと手をつなぎながら街中を歩いた。そして二人でいろんな店を回った。


「ねーねー洋服見たいんだけどいい?私他にも服欲しくて」


「あーいいよ。洋服ね」


年頃の女の子だなあとコバルトはピュアをみて思った。一緒に洋服屋に入り、ピュアはいろんな服に着替えたり買ったりして、それを嬉しそうにコバルトに見せた。


「ねえねえ、コバルト、これ似合う?」


「ああ、うん、よく似合ってるよ」


「コバルトもこれ着てみてー、うわーコバルトかっこいい!やっぱりコバルト何着ても似合うね」


ピュアがコバルトとお店でキャッキャと楽しそうにしている。コバルトは最初は戸惑っていたが、途中からなんとなくピュアに付き合って楽しくなって行った。


(ま、こんな感じの日もたまにはいいか)


嬉しそうで楽しそうなピュアをみて、コバルトはそう思った。この世界に来てからこんなふうに遊びに行ったのは初めてでとても新鮮だった。


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