人生?最高の日に最低の男になった・・・
エウリアと二人で街を歩いていると
「キミ ちょっと詰所まで来てくれる?」
毎回、街を巡回している衛兵に職務質問されて詰所に連行される
ちくしょお そんなにぼくが怪しいか?
「…マサキさん またですか?」
そして、迎えに来たアリア様に呆れられる
「あなた達もいい加減にしなさい 同じことを何遍言わせる気ですか?
この方は間違いなくエウリアさんの保護者です 私が保障します」
へっ 怒られてやんの うつむいている衛兵を見てぼくがニヤッと笑うと
衛兵もこっちを見てニヤッと笑いやがった…
アイツ、わざとやってやがるな
やっと解放されて、会議室から出ると
「おじちゃん だいじょうぶ?」
詰所の長椅子に座って、お菓子を食べていたエウリアが食べるのを止めて駆け寄ってくる
エウリアが食べるのを鑑賞していた親父共が、悔しそうにぼくを睨む
うちの子に餌付けしてんじゃねえぞ このロリコン親父共
駆け寄ってきた彼女を抱き上げ、親父共に向けてニヤッと笑ってやった
この超絶カワイイ生き物はぼくのモノだ 貴様ら、変態には絶対やらん
もし、エウリアを嫁に寄越せというヤツが現れたら、ぼくは無傷で返す自信がない
ロリコンどもの歯ぎしりが聞こえるようだ ちょっと、すっきりした
「エウ 何か欲しいものはないか?」
ぼくとアリア様の間で両方と手をつないでいるエウリアに、クリスマスプレゼントは何がいいか聞いてみる
もちろん、この世界にそんな行事はないけど ウチは迷い人が多いので続けている
「…なんでもいいの?」
「おじちゃんに用意出来ることならな」
「…おとうさん」
「は?」
「おじちゃん エウリアのお父さんになって…」
「・・・・・」
「…だめ?」
「ダメだ… おじちゃんがエウのお父さんになったら、エウの本当のお父さんがかわいそうだろう?」
目に涙をいっぱい浮かべるエウリア…
「…だからおじちゃんはエウの「お父ちゃん」になろう それでいいか?」
「うん お父ちゃん」
飛びついてくるエウリアを抱きかかえ、抱きしめる
でも本音を言うと、とうの昔にエウは自分の娘のつもりだったのに、そう本人が思ってなかったのがショックだよ…
「それでだ エウはお父ちゃんに何を買って欲しい?」
「…おとうとかいもうとが欲しいけど もういるしなぁ…」
「…は? どういうこと?」
「ホムラちゃんのお腹に妹がいて、アルちゃんのお腹に弟がいるよ」
「まじ?」
「うん 昨日、弟と妹とお話ししたもん」
ニコニコしながら抱き着いているエウリアが、うそを言っているとは思えない
きっと、テレパシーみたいので話せるんだろう
「エウ プレゼントは明日でいいか?今晩、よく考えろ!な!」
エウリアを抱えて、全力で家に帰り二人を鑑定したら妊娠してた
まだ、二か月ほどで本人たちも気づいてなかった
一晩中どんちゃん騒ぎをして、記憶がなくなるまで飲んだ…
「…っう あたま痛い… 飲み過ぎたか…」
身体を起こし、横を見るとだれか寝てる…
「あれ?ミーアか?」
布団をめくるとそこにいたのは全裸の小夜だった
ボーっと見てると小夜が目をさまし
「…おはよう マサキさん」
「お、おは…よう」
小夜さん、顔は笑ってますがおでこに青筋浮かんでますよ?
布団を見ると絶妙な位置に赤いシミがある…
つぎの瞬間、ぼくは宙を舞っていた
「…なんで、酔いつぶれたアンタを運んできてあげたのに、押し倒されて犯されなきゃならないのよっ!責任とれっ」
笑いながら殴るのはやめてください すごく怖いです
おでこが擦り切れて、血が出るほど土下座して許してもらった…
責任うんぬんは前に取るって言ったからいいよね?
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