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魔剣
詩調に短くまとめてみました
漆黒の闇に包まれ、棚に並べられる
彼?は「魔剣」である
昨日の昼までは、神愛用の神器「神剣」だった
斬ったモノに新たな姿を与え
人々を幸せにするのが存在理由だった
だが、彼はその夕刻 主の神の不注意により
神を傷つけ、神の血を吸ってしまった
その瞬間 自我に目覚め
目前に置かれた得物を切り刻みたい衝動に駆られる
恐ろしい「魔剣」になってしまった
もうじき、朝がやってくる
かよわき獲物を切り刻む、歓喜の時間が…
漆黒の神気を吹き出しながらその時を待つ
彼の名は「魔剣三徳包丁」
神ホムラの愛用の包丁である
その一振りは山を吹き飛ばし
数万の兵を薙ぎ払うという
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