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ロ馬車購入

「なあなあ 馬車買うの?」


ミルファがすごくうれしそうについてくる


「いや、注文してた車体が今日届いたから引く馬を買いに行くんだ」


「俺が選んでやるよ」


「…?勇者は馬に詳しいのか?」


「任せろよ」


彼女が自信ありげに胸を張ると彼女の大きい胸が揺れる


ブラくらいしろよ…


「じゃあ、たのむかな 予算は白金貨一枚な」


「し、白金貨…まじ?」


「ぼく達の世界じゃ、サラブレットってそのくらいするんだろ?」


「多分、そんなにしないと思うぞ 金貨10枚くらいじゃね?」


「そんなものなのか?まあいいや お前に任せる」


「うん まかせろ」


彼女は満面の笑みを浮かべる




「おっちゃーん コレ、こいつにしよ」


牧場で馬を眺めていると、ミルファの呼ぶ声がする


「決まったか?どれどれ?」


そこには普通のウマよりでかい、馬とは別の生き物がいた…


「お前… コレはロバだろ?しかも、なんちゅうデカさだ…」


「すっげえ強そうだろ?コイツにしようよ」


すでに二人(一人と一頭)は意気投合しているみたいだ


もう、変更はできないようだな…


「おやじさん このロバいくら?」


呆気にとられている牧場主に値段を聞くと


「え? あ…はい金貨5枚で…」


お金を支払う


「ロバはさすがに安いね じゃあ、もらっていくよ 勇者、帰るぞ」


「よし、来い デュランダル」


「なんだ、勇者 もう名前付けたのか?」


ロバになんちゅう名前を付けるんだ この娘は…


「かっこいいだろ」


「かっこよすぎるわ…」



立ち去る二人と一頭を見送りながら牧場主が呟く


「…ウチにあんな化け物居たっけ?」





「なんだ…思ったより普通の馬車だな」


ミルファが少しさみしそうに言う


「わざわざ、普通の馬車に見える様に艤装してるんだよ」


「…なんで?」


「前に説明しただろ… もう忘れてんじゃねえよ」


もう一度、一から説明する


「わかったか?」


「要するに目立って揉めたくないと…」


「そういうことだ」


「なあ、中見ていい?」


「マサキさーん」


ホムラがデュランダルの近くで呼んでる


「ちょっと行ってくる 自由に見てろ」


「うん」





「ホムラさん どうしたの?」


巨大なロバを見ながらホムラが呟く


「これ、ロバじゃないです… 新種の魔獣ですよ…」


ロバがいきなりこちらを見て笑った


「あはは もうばれましたか 神よ お初にお目にかかります」


「デュランダルがしゃべった?」


「……」


「魔王国国王陛下の命により、ホムラ様の護衛として参りました 以後、お見知りおきを」


「…帰りなさいと言ったら?」


「無理ですね 売買契約が成立して私はあの少女の所有物です 貴女の命には従いません」


「…好きになさい」


「御意 仰せのままに」




「おっちゃーん あの馬車すげえ豪華だな あのキャンピングカー並みじゃん」


ミルファが凄いテンションで駆けてくる


「だろ?この旅行が終わったらお前のチームで自由に使って良いから大事にしろよ」


「ホント?ありがと カグラ、荷物積み込もうぜ」


「え~っ のんびりやればいいじゃない 出発は明日でしょ?」


すごく嫌そうなカグラとデュランダルを連れて馬車に戻って行った




小春日和の少し雪の残った草原を、ロバ車が進んでいく


「おっちゃん このシートあったけえぞ」


「…当たり前だ これから寒くなるのに女の子が体を冷やしてどうする」


「…ありがと…って、俺がずっと御者するの?」


「カグラと替わればいいだろ?」


「おっちゃんは?」


「ボクは馬車の操作をしたことないから無理だ それにそのロバはお前の言う事しか聞かないってよ」


ミルファはびっくりした顔をして


「おっちゃん デュランダルと話せるの?」


しまった…


「…ま、まあな」


ミルファ、そいつは普通にしゃべるぞ 知らないのはお前だけだ…


「さすが運命神のスキルだな」


金色の瞳をキラキラさせながら、尊敬の目でぼくを見る


なんか、変な納得の仕方してる


まあ、いいか…




温泉旅行は始まったばかり、一週間で五分の一しか進んでない


トラブルが多すぎるんだよ 


ぼくが一体何をした…



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