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返り討ち

身体にシーツを巻いた銀髪の少女が俺を見下ろしながら言う


「貴女に選ばせてあげます 一番マサキさん」


「二番遠く東の砂漠から取り寄せた「とげとげサボテン君Ex」」


「三番、私の右腕…」


部屋の隅の椅子に座ったおっさんが呟く


「…下もやっぱり金髪なんだな」


おっさんじろじろ見るんじゃねえ


俺は今、身体の動きを封じられて宿屋のベットの上に全裸で大の字に寝かされている


「貴女の初めての相手です 早く選びなさい」


銀髪の女神は色白の顔を真っ赤にして怒っている


「イヤイヤ ホムラさん、ぼくは無理矢理とか趣味じゃないから、遠慮させてもらうよ」


ふざけんなよ 俺の方こそ初めてがメタボのおっさんなんて願い下げじゃ!ボケ


「マサキさんが辞退したので、二番か三番から選びなさい」


女神は左手にとげの一杯生えたサボテンを持ち、右手を開いたり閉じたりしながら近寄ってくる


ちょ、冗談だろ?俺壊れちゃうよ… 


どうしてこうなった…



確か、こいつらに恥をかかされた報復をしようとして、街のチンピラを20人ほど集めて宿屋を襲撃したんだ


そしたら、こいつら真っ最中で…


いきなりでおっさんは固まってたんだけど、女神がブチ切れて大暴れしてチンピラは最初に伸された俺を置いて全員逃げたらしい


で、気が付いたらこの状態だった…


「早く決めなさい」


女神が俺に決断を迫る


「ごめんなさい もうしません許してください」


俺は涙を浮かべて、女神に慈悲を請う


くっそー 絶対復讐してやる 泣かせてやるからな


「「くっそー 絶対復讐してやる 泣かせてやるからな」ですか? 全然反省してないですね」


「ずるいぞ 心を読むなんて」


「ずるくありません 早く決めないと、私も貴女に右腕を突っ込むのは嫌なので、サボテン確定ですよ」


「お、おっさん いや、お兄さん 頼む!俺を犯してくれ ううん、抱いてください サボテンや右腕は嫌だぁああ」


この後のことは覚えていない


色々されているうちに訳が分らなくなってしまった


気が付いたら 二人の姿はなく 朝食と置手紙が置いてあった



「今回はこれで許してあげます


次は、サボテンですよ


あと、貴女に「カグラ」をあげます


能力をすべて封じて、スキルをレジストする事も出来ないようにしてあります


バラバラにされても死なないので、拷問するなり肉の盾にするなり好きにしなさい


ちなみに前世の貴方を殺したのは、彼女ですよ」



オナカに意識を集中すると下腹部に痛みがあるが、裂けた感じはしない


部屋を見回すと、ボコボコにされて簀巻きになった「カグラ」が床に転がっていた


彼女の猿轡を外すと


「アンタ! なんでホムラなんかにケンカ売ってんのよ あたしが「破壊神」に勝てる訳ないじゃない 力もすべて封じられちゃって、これからどうするのよぉおおお」


喚き散らす、カグラに


「…なあ、お前が前世の俺を殺したって本当か?」


と聞いてみる


顔色が変わり、しどろもどろになりながら


「どうして、それを… イヤだなあ、そんなわけないじゃない あははは」


簀巻きになっている縄をほどいてやる


「じゃあ、あたしは失礼するわ」


逃げようとするカグラ…


「…逃げんなよ 服を脱いで両手を広げてそこに立て」


カグラが俺のスキルに抵抗できないというのは本当らしい


命令通りに、服を脱ぎ両手を広げて俺の前に立つカグラ


俺は、愛用の剣を抜く


女用で細身だがよく切れる名剣らしい 武器屋の親父から奪い取った


「アンタ!そんなものあたしに向けてどうする気よ」


カグラは怯え喚き散らす


「うるせえ 黙れ… 今日一日声を出すのは禁止だ」


彼女の首に刀身を当てる


彼女は顔面蒼白になり、首を横に振りながら涙を流す


そのまま剣を振りかぶり


「こうするんだよっと」


と、カグラの右腕を切り落とす


鮮血が飛び散り、彼女は転げまわるがスキルのせいで悲鳴一つ上げない


「お前みたいな悪魔でも、血は赤いんだな…」


床に転がるカグラをそのままバラバラになるまで切り刻み、最後に首を刎ねた


怒りが全然おさまらない


再生途中、意識の戻ったカグラに


「おい、これから毎日一回殺してやるから、逃げんなよ」


と言い、まだ両手両足のないカグラを思いっきり蹴り飛ばす


カグラは壁に叩き付けられて、また動かなくなった



俺はカグラが再生するのを、ホムラ達が準備しておいてくれた朝食を食べながら待ち 再生が終わると同時に宿を出た


後をとぼとぼついてくるカグラを見ながら


「さて、これからどうしようか…」


とつぶやいてみた


ホムラに復讐なんて無理だよなぁ…



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