エウリアの学校生活
エウリアをニクマンの学校に通わせることにした
あの位の子供には同年代の友達が必要だと思ったからだ
ニクマンにもクランの事務所を置き、そこから通わせる事にした
土地はアリア様の実家の一部を間借りさせて貰った
片道徒歩20分程の通学距離
我がクランが誇る4大危険生物が交代で陰から護衛している
アルフェリオ、小夜はたまに一緒に遊んでくれる気のいいお姉さん
シオはいつもボーっと子供たちが遊んでいるのをベンチで見守っている女騎士様
が、彼女たちの現在の立ち位置だそうだ
ミーアに至っては子供たちに友達認定されて、一緒に引っ張りまわされているらしい
・・・全然、陰からじゃないな
エウリアを溺愛するアリア様が毎日送り迎えしたいと言ったが、諸国漫遊の旅に出ている人が街を徘徊するのはよくないので遠慮してもらった
なんにしても毎日、学校に行くのが楽しみな様なので、ほっとしている
友達もたくさんできたみたいだ
毎日、日が暮れるまで街中を駆け回って楽しく遊んでいる
ただ、すこし問題も発生している
アリア様の御両親である伯爵夫妻まで、エウリアを溺愛していて少し目を離すと甘やかしまくるのだ
帰りが遅いときは 大体、隣の屋敷で伯爵夫妻どちらかの膝の上にいる
孫を可愛がる祖父母の心境なのだろうか?
アリア様とエウリア争奪戦をするのはやめてほしい
こんな感じで平和な日常を送っていたある日、タケシくんから気になる噂を聞いた
帝国が魔王軍との戦争に「銃」という新兵器を投入したらしい
まだ、火縄銃レベルのようだがドコから入手したのだろう?
あのアホ勇者に開発できるとはどうしても思えない
他に「迷い人」がいる可能性が高い
なんにせよ この近接武器と弓矢、弱い魔法が主力の戦場で銃はかなりの脅威になる
魔王様には、主力に鉄製の盾を装備するように進言しておこう
火縄銃なら貫通することはないはずだ・・・
しかし、帝国の「迷い人」がどんな人物か気になる
ミーアに調べに行ってもらうか?
あのバカ勇者に聞けば教えてくれそうな気もするな・・・
今度来たら聞いてみよう
ダメならミーアを派遣すればいい
勇者が来たので聞いたら、いとも簡単に教えてくれた
「迷い人」は江戸時代中期の銃職人で北方の小国で月に数丁、狩猟用に生産しているそうだ
帝国でも量産化に挑戦しているみたいだが、上手くいってないようだ
帝国の銃の所持総数は60丁ほど、危険視するほどではないのか?
しかし、軍事機密だろうにペラペラしゃべりやがって、コイツそのうち帝国に口封じされそうだな
まあ、情報のお礼に小夜に会わせてやった
手を握った瞬間に張り倒されていたが・・・
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