表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/98

タケシ

もう一人、サブの主人公を増やして見ようかと思います タケシ君はハーレム要員ではありません

学校からの帰り道、気が付くと草原の真ん中に立っていた


こういう時はまず焦らず現在位置確認・・・


スマホを取出し地図表示っと・・・


「地図情報が取得できません」


あれ?圏外・・・?いまどき東京に圏外なんてあるの?


と言うか、ここって東京なのか?


近くにあった大きな岩の上に登り見回してみる


見渡す限りの草原、ところどころに大岩があるだけで、ビルどころか山も見えない・・・


・・・ヤバい 東京どころか日本かどうかも怪しい


さすがにちょっと焦ってくる・・・


そもそも、俺はどうしてここにいるんだ?


帰り道に変な国や組織に拉致されて、気を失っている間に外国に連れ出されたのか?


それとも、テレビ番組のドッキリ企画で・・・


イヤイヤ、もしかしたら俺は異世界の伝説の勇者さまで、美人の王女様に召喚されたのかも・・・


ハッとして周りを見回してみるが、やっぱりだれもいない・・・


さすがにそれはないかwww


ため息をつきながら、遠くを見ていると何か動いているものが・・・みえた


「やった 誰かいる 行ってみよう」


これが失敗だった


そこにいたのは、角の生えた大きなブタ・・・


あほな俺はブタに声をかけてしまった


「あの・・・ここどこですかああああああ」


ブタが角をこちらに向けて走ってきた


あんな角で刺されたら死んじゃうだろうがぁああああ


全力で逃げる たぶん、十三年の人生で一番全力だったと思う


しかし、二本足の人間が四本足のブタに足場の悪い草原で勝てるはずもなくすぐに追いつかれてしまう


「ぎゃあああああああああ」


死ぬ死ぬ死んじゃうううう 


あきらめかけた瞬間、ブタが横に吹っ飛ぶ


そこには、両手に短剣を持った背の低い金髪のメイド服の女の子がたっていた


今まで知ってる女の子との違いは頭に大きなウサギの耳が生えている・・・


うさ耳の女の子はこちらを見て、聞いたことのない言葉で一言二言喋った後、ブタの首に短剣を突き刺しとどめを刺した


「助かったのか?」


うさ耳ちゃんは、短剣を引き抜き腰のさやに戻すとこちらにやってきて、またよく判らない言葉で話しかけてくる


「ありがとう 助かったよ」


御礼を言うと首を傾げて不思議そうな顔をする


どうしても、頭でピコピコ動いているうさ耳が気になるので


「その耳 本物、触っていい?」


と聞き、触ってみた・・・本物だ・・・


その直後、いきなりうさ耳ちゃんにグーで殴られた


うさ耳ちゃんは激怒していて、短剣を鞘から抜くと俺の首に突きつけてくる


何か大声で怒鳴っているが何を言っているかさっぱりわからない・・・


呆然としていると、今度は同じメイド服の黒髪ツインテールの女の子が現れて、うさ耳ちゃんを取り押さえてくれた


「スイマセン 耳を触ったら怒り出してしまって・・・」


その言葉を聞いたツインテールちゃんは、すごくビックリして俺の容姿を確認した後


「・・・君、もしかして日本人?」


と日本語で聞いてきた


「はい、そうです 近藤武志と言います」


「そう・・・ あたしは片桐小夜 このお姉さんはミーアさん」


小夜さんがミーアさんに何か説明を始めると、ミーアさんは短剣を鞘に戻してくれる


まだ、目が怒っているけど・・・


「タケシくんだっけ?」


「はい」


「獣人さんは耳とシッポは最愛の人か忠誠を誓った相手にしか触らせないの・・・それを触るという事は相手を侮辱してるという事だからすごくおこるよ」


「し、知らなかったんです・・・」


「うん、わかってる でもそういうわけだからミーアさんを許してあげてね 殺されなかっただけよかったんだよ・・・キミ・・・」


「・・・それほどですか?俺もいきなり触って申し訳ありませんでした あと助けてくれてありがとうございましたとミーアさんに伝えてください」


さっさと立ち去ろうとすると


「タケシくん、ちょっと待ちなよ キミ行くところあるの?」


「いいえ、ありません・・・」


「じゃあ、一度うちにおいで マサキさんに相談してみよう それにそのズボンも洗ってあげるよ」


げっ ブタに追いかけられたときか、ミーアさんに剣を押し付けられたときかわからないけど漏らしてた・・・


ミーアさんが腰のポーチからトランシーバーみたいなものを取り出して誰かと連絡してる


「十分くらいで来るから」


小夜さんに根掘り葉掘り聞かれ、俺の現状を聞かされる


やっぱりここは異世界で、時空のひずみに落ちてここに飛ばされたらしい


そして小夜さんも同じ境遇だそうだ


だが、もっと衝撃的だったのは もう帰れないという事だった


目の前が真っ暗になった・・・涙が出てきた


「でも、キミは運がいいんだよ すぐ、あたしたちに会えたんだから」




しばらくするとこちらに向かってくるものがある


「キャ、キャンピングカー?」


それが俺たちの前で停まると入口が開き、中からタオルを持った綺麗な犬耳お姉さんが降りてきた


お姉さんは俺の前に立つと、ミーアさんに殴られた頬に手を当て何かをつぶやく


するとあてられた手が淡く暖かい光を放ち、頬の痛みが引いていく


「この人は、アルフェリオさん 治癒術師なの」


小夜さんが紹介してくれる


「ありがとうございます」


頭を下げるとお姉さんは優しく微笑んで頭を撫でてくれた


「惚れちゃだめよ アルさんはもうマサキさんのモノなんだから」


小夜さんはアルフェリオさんからタオルを受け取ると


「さっさとズボンとぱんつを脱ぎなさい 洗ってあげるから」


俺に押し付け脱げと急かす


「自分で洗うから良いです」


後からミーアさんに羽交い絞めにされて


「ちょっ、ちょっと」


前に座り込んだアルフェリオさんはズボンとパンツをまとめて脱がすと、両方まとめて持って行ってしまった


「・・・もう、御婿に行けない」


「バカ言ってないでさっさと来なさい」


小夜さんに手を引かれて車に入ると正面の対座シートにメタボなおっさんが座ってた


おっさんは俺を見ると立ち上がり


「初めまして ぼくはこのパーティーのリーダーをさせてもらってる菅政喜です タケシくんだっけ?今回は災難だったね」


と言い、右手を差し出してくるが・・・


「マサキさん 先にお風呂に入れたいから挨拶はあとにして」


小夜さんが話を切らせ、俺をどう見ても外に出るとしか思えないドアに連れていく


「え?外で水浴び?」


ドアを開けると そこには普通の一軒家があった ・・・と言うか結構豪邸・・・


「え?これはどういう事?」


「魔法よ 他言禁止だからね」


魔法と言われると納得してしまう・・・


入り口の左側のドアを開けるとそこには俺のズボンとパンツを洗濯中のアルフェリオさんがいた


「この奥がお風呂だからきれいに洗ってきなさい 終わったら車内に戻ってきて 着替えは・・・」


「あっ 体操服があるから・・・」


「じゃあ、そのあと今後についてお話しましょう 悪いようにはしないわ マサキさんが、だけど・・・ね」



風呂から上がると対座シートに座らされた


向かいにはマサキさんと銀髪赤眼のホムラちゃんが座っている


お互い自己紹介をしたあと、マサキさんは独り立ちできるまで面倒を見てくれると言った


言葉は小夜さん、剣術はミーアさんが教えてくれるそうだ


部屋が準備できるまではこの対座シートをベットにするからここで寝てくれという事だった


今はこの国スイートランドを旅行中で、王都ワガシに移動中


国内一周には半年ほどかかるけど、ワルイが付き合ってくれといわれた


俺に拒否権なんてないよなぁ



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ