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北へ

「ご主人様、ここどの辺ですか?」


異界居住区のドアから兎人族の少女が顔を出す


ミーアを購入して一週間が過ぎていた


ガリガリだった彼女も少しふっくらしてきて、歩き回るようになってきた


「王都から剣聖の里に向かう街道の途中だよ」


王都を出たのは昨日の昼頃


今、車は雪が舞う北に向かう街道を、周りを走る馬車に合わせて10km/hほどで進んでいる


「ホムラさん、ミーアにローブを羽織らせてやってくれる?」


「はい」


「ホムラ様 中は温かいから大丈夫です」


「まだ体調がよくないのだから羽織ってなさい」


ミーアはこちらに歩いてきて、ぼくの対面のシートに座る


彼女の容姿は 身長は頭までで140cm位、耳を入れて165cmというところ


体毛は金色 体型は小夜と似たり寄ったり 胸が少し小夜より大きい


顔ははっきり言って童顔 可愛らしいがとても24歳には見えない


つまり、合法ロリというヤツである


朝食の準備ができたようなので車を路肩に止めさせる


「ミーアさん、熱いので気を付けてください」


シオがミーアの朝食の濃いめのスープを彼女の前においていく


「シオさん、ありがとう」


「いいえ ごゆっくり」


と返事をして、ぼくの前にゴハン・味噌汁・サケの切り身・たくあんの日本食セットを並べる


ホムラはぼくの隣で同じ内容 ほかの三人はサンドイッチとミーアと同じスープが朝食


「ご主人様 プリン食べていい?」


アルフェリオが聞いてくる


「いいよ みんなにも出してあげて」


「うん」


「はい ミーアちゃん」


「ご主人様・・・これなんですか?」


ミーアがプリンをスプーンの先でつつきながら聞いてくる


「おいしいから食べなさい 消化もいいと思う」


ミーアはプリンをすくって恐る恐る口に運ぶ・・・


「・・・おいしい」




「そういえば、ミーアちゃんて幾つなの?」


食後のお茶の時間 小夜が唐突に聞いた


「・・・24です」


「は?」


「ミーアはぼくの一つ下、こう見えてもベテランのBランク冒険者だぞ」


「あたし ずーっと、年下だと思ってた・・・」


小夜が呆然としながらつぶやく


「わたしも・・・」


アルフェリオはスプーンを咥えたまま固まってる


「私は最初に聞いていたので・・・」


シオが申し訳なさそうに話す


「ミーアは、ぼくらの冒険者の先生として来てもらったから、いろいろ教えてもらってくれ」


「そうだねえ うちは素人の集まりだもんね」


小夜が毒を吐く


「うっかり、自爆する魔導師とかいるしな なあ、小夜w」


「くっ・・・」


「いろいろ至らないかもしれませんがよろしくお願いします」


ミーアが頭を下げる




ミーアの部屋のドアをノックする


「お入りください」


「ちょっといいかな?」


「はい、なんでしょうか?」


ぼくとホムラで不死術を伴う奴隷契約の話をする


ミーアは躊躇するかと思ったが二つ返事で了承した・・・


すぐに施術を行う


彼女は術中すごくうれしそうだった 呻き声でなく喘ぎ声をあげていた・・・


術後にミーアは


「これで、誰も悲しませずにあなた達の盾になれます うれしいです」


と言った・・・



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