秋を探しに行こう
紅葉狩りに行こう」
「いきなりなに?」
小夜が「またわけのわからないことを言い出したよ」と言いたげな顔をする
アルフェリオが首を傾げて
「モミジって何?動物?美味しいの?」
と聞いてくる
「紅葉というのはな・・・で秋になると赤や黄色に色が変わって綺麗なんだ」
「それでその綺麗な葉っぱを狩ってどうするの?たべるの?」
「食えないこともないらしいけど・・・ ぼくの居た国では鑑賞することも狩りっていうんだよ」
「食べれるの おいしい?」
興味津々で聞いてくる
そっちに食いつくのか・・・
「おいしくないとおもう」
美味しくないと聞いて一気に興味がなくなったらしい
「ふーん 美味しくないならいらない」
「だから、色の変わったモミジを見て「ああもう秋だなぁ」とか「ああ綺麗だなぁ」と思うんだよ」
「それって楽しいの?」
アルフェリオが不思議そうな顔をして聞いてくる
侘びとか寂び・・・ あれ?確かになにが楽しいんだろ・・・
論破されてどうする 頑張れぼく
「でも山に行けばクリとかキノコとか一杯採れるぞ 栗ごはん、キノコのお鍋美味しいぞ」
「そういえば色々美味しい季節だよね」
小夜、いい仕事をしたな 褒めてやる
「いきたい すぐ行こう」
アルフェリオさん、口から大量の涎が出てますよ?
「あの クリとかキノコが食べたいなら通販で注文すれば明日には食べられますよ?」
ホムラが爆弾発言をする
「くっ」
正論だ反論できない
「たしかにそうだよねえ」
小夜、お前は味方だと思っていたのに・・・
ぼくはテーブルに突っ伏して
「旅に行きたいんだよおぉおおお」
と駄々をこねる
「最初からそう言えばいいじゃない」
小夜が呆れたように言う
「じゃあ、準備しますね 出発は明日でいいですか?」
ホムラが慌ただしく動き始める
「うん 明日でいい・・・」
横を見ると
「くりごはん・・・きのこのおなべ・・・」
ワン娘が涎を垂らしながら、まだトリップしてた
アルフェリオ・・・そろそろ帰っておいで