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状況確認

 「・・・キさん、マサキさん、起きてください」


目を開くと、巫女服を着た銀髪の美少女の大きな赤い瞳と目が合う


 「・・・ハァ 夢じゃなかったか・・・」


申し訳なさそうにする少女・・・


 「すいません 残念ですが・・・」


ボクは体を起こしながら


 「いや、君が悪いわけじゃないから・・・」


 「えーっと、確かホムラさんだっけ?」


 「はい、ホムラといいます よろしくお願いします」


 「ぼくはスガ・マサキ よろしくね」


 「ところで ココ、どこだかわかる?」


彼女は眼をつむってしばらく考えると


 「ココは、中央大陸の真ん中「大草原」の中ですね」


 「・・・とりあえず、危険な世界らしいから一番近い町に移動しようか?」


 「そうですね ではこの背嚢を背負ってください 中には水筒保存食寝袋とかが入ってます」


ボクが立ち上がり、リュックを背負いホムラの方を見ると


いつの間にか、ホムラは膝丈のメイド服に着替え、ぼくより大きなリュックを背負っていた


 「あの・・・、ホムラさん ぼくとリュックとりかえない?」


 「あ、ありがとうございます でも、軽いから大丈夫ですよ」


 「でも、女の子にそんな重そうな荷物を背負わせてると・・・ お願いだから替えて」


ホムラは少し考えたあと


 「すこし、せおってみますか?」


 「うん、頼むよ」


ホムラは自分のリュックを軽々と下し


 「どうぞ」


 「じゃあ、これはお願いね」


ぼくは、持っていたリュックをホムラに渡し、大きなリュックを背負おうとする


が、まったく動きもしない


 「・・・全く動かないんだけど」

 

ホムラは微笑みながら

 

 「私、力持ちなんですよ これは私が背負いますね」


 「余計な手間を取らせてゴメン・・・」


 「後、これを・・・」


と、エプロンのポケットから、ポーチを取出し手渡してくる


 「これは?」


 「護身用の武器が入っているので、身に着けていてください」


ポーチを腰につけると


 「じゃあ、出発しようか 町はどっちかな?」


 「南に200㎞ほど行ったところに、セン・ベイの町がありますね」


 「は?200km?」


 「はい」


 「歩いてくの?」


 「?」


 「どのくらいかかる?」


 「早くて一週間くらいでしょうか」


 「マジか・・・ でも、何時までもここにいる訳にはいかないし・・・」


 「そうですね じっとしてると危険な動物も寄ってきますから・・・」


 「仕方ない・・・いこうか」


 「はい」


ホムラはにこやかに答えると、たぶん南に向けて軽い足取りで歩き出す


すこしめまいを感じつつ ぼくは、彼女の後ろに着いていく


 どこが前世と同レベルの暮らしなんだ ふざけるなよあのジジイ


と、思いながら僕の異世界初日は始まった

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