ノート晒し 13ページ目
そこにはとてつもない大きさの扉があった。細かい彫刻がほられ、その扉の左右にはライドと同じ制服をきた兵士が一人ずつ並んで立っている。
「さぁ、いくか」
ライドはその扉を押した。ギィーと鳴って開いた奥にはとてつもない大きさの広間が広がっていた。目の前には赤いカーペットがひいてあり、その先には王と王妃、あと二人誰かがいる。多分兵士だろう。ライドは赤いカーペットの上を歩き出した。マナはライドの後ろからついていった。
「金の冠をかぶっているのがイーザウ王。そしてその隣の女性がジーナ王妃」
歩きながら、小さい声でライドはいう。王は近づいて見てみると、頬がこけて、とても顔色が悪い。それに頭は白髪ばかりで時々ある金髪はくすんでいる。だが王妃は、ほれぼれするほど、きれいだった。
「王様 オリアイムを連れてまいりました」
ライドはそういって一歩下がった。
「名はなんというのだ」
王はしわがれた声で聞いた。
「青井マナです」
とマナは答えた。
「報告は聞いておる。ヴォーキイルの一味に襲われたとな。大変であっただろう……。だが、ここにいれば、そちを守ってやれる。ここにはティラスト最強の部隊があるからの。フォッフォッフォ」
その時
「王国。それは誤解です。ラフィール王国の部隊には魔法で勝てませぬ」
と王の隣にいる兵士に反論された。王妃の隣にいる兵士よりずいぶん年をとっている。
「だが、バロデスク。武術では何倍も彼らの上をいっているではないか。まぁよかろう。マナ、今日はゆっくり休むといい。部屋は……うん。ティアラの隣の部屋を使うといい。ではうっ……ゴホッ、ゴホッ」
「王様!」
と口々に周りのものがいった。
「イーザウ大丈夫?」
王妃が寄り添う。
「ライド、マナを連れていってあげて」
王妃がライドに命令する。ライドは不満がありそうだったが
「はっ、わかりました」
と言ってマナを連れて部屋の外に出た。