ノート晒し 12ページ目
着いたところは、どうやらお城の中のようだ。いろんな人が忙しそうに歩いている。カッカッカッと音を鳴らして、ライドと同じ制服をきた女性がこちらに歩いてくる。
「ライド!! あなたという人は……十五人もパスポートを偽装して」
「仕方ないだろ。ヴォーキイルの一味をほっといたら、この子がまた狙われるんだから」
「この子がオリアイムなの?」
と彼女がマナのほうをちらっと見る。
「あぁ、そうさ。だから早く通してくれよ」
「あなたの処罰はきちんとやりますからね」
といってライドを少しにらみつけた。その後
「王様がお待ちです」
といって彼女は去ろうとしたが
「イリンダ待てよ。こいつらヴォーキイルの一味なんだ。だからバロデスク隊長に報告してくれないか」
ライドに言われると、イリンダは眉をひそめ、何も言わず指をちょっと動かしてヴォーキイルたちを浮かし、どこかに連れていった。マナとライドは、イリンダとは反対側へ歩き出した。
「ふぅ~イリンダの機嫌が良くて助かったぁ~」
「どこが?」
マナが聞く。
「今日は笑っていなかっただろ。あいつ。それに半殺しにもあわなかった」
「ハンゴロシ?」
それに笑うときって良いことがあった時じゃなかったっけ? とマナはそう思った。
「これから王様のところにいくの?」
マナは歩きながら聞く。
「あぁ、そうさ。イラドリム国王のもとへ」
「作法とかそういうのってやっぱりある?」
「特にないよ。そうとう失礼な事とかしなかったら、大丈夫だよ」
マナはほっと胸をなでおろす
「着いたよ」