談話室
その後、結局寝れるわけもなく。
食堂でご飯を食べ、寮の中を徘徊していた。
「あれ、あそこ…」
ふと、灯りのついた部屋を見つけた。
覗いてみると、中にいた人影__葉月先生と目が合う
ガラガラ、と扉を開けられた。
「やあ少年クン」
「あ…どうも…あの、一応悠って名前あるんすけど…」
「桜が少年と呼んだから皆移ってしまったんだねえ」
すまないねえ、うちの桜が…と葉月先生。
その割には顔、楽しそうなんすけど…。
「あの、葉月先生はここの先生…なんすか」
「うん?うーん」
葉月先生は苦笑する。
「僕は正確には教師じゃないよ。監督生ってやつでね、年齢は18だ。」
そうなのか。先生のようにしっかりしているように映っていたし、皆もそのように慕っているのは確かだったようだが…。
「それより少年クン、皆の能力については教わったかな」
「あ…はい、一応…」
ふむ、なるほどねえ、と葉月先生。
「じゃあ中に入りなさい。僕が色々教えるよ」
「は、はい…」
中にはあの猫耳の子もいた。
「ちょっとセンセー、そいつ邪魔」
「こらやめなさい葵」
邪魔…。中々の言いようである。
「さて、と」
こちらの椅子においで、と誘導してくれた。
「桜の説明は幾分かあやふやだったろう。詳しいことは僕に聞くといい」
桜さんの説明…?普通にしっかりしていた気がするんだが…。
「と、言うわけで」
どんな説明を受けるのだろう。ごくりと息を飲む。
「アイスブレイクだ。ババ抜きをやろう」
「はい……!……へ?」
「やったね、僕の抜けがちだあ」
「ご、5連敗……」
ババ抜きのカードを見る。なにか間違ってるんじゃないか……?
「ショーネン」
「はいっ…!」
猫耳…葵さんに話しかけられてびっくりしたものの、しっかりと相槌を打つ。
「あたしたちに勝とうって、それほんと時間の無駄。あたしたちの権能、覚えてないの」
権能…?あっ…!
「鏡の権能…?」
「そ。センセーの権能、鏡は人を映す鏡がコンセプト。よって主にカウンター魔法として使われるけど、このセンセーは普通に『鏡』として使ってるわけ。読まれるに決まってんじゃん」
そ、そうですね…厳しいな…。
「葵だって水の権能を応用して透視していただろう?全くいつの間にできるようになったんだい」
透視!?
そんなこともありなのか…!?
「関係ないし。ショーネン」
「は、はいっ!」
「もう一試合。やろーよ」
え、えと…透視と鏡に挟まれながら、すか…?
「じゃあ今夜は少年クンが勝てるまでやろうか」
「えっ…!?」
む、無理ですってば…!




