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その魔法学校で暮らす終末装置は救いたい  作者: くずきり
底章 厭になる程暑い夏
12/23

勝負

「桜さんのお母さんはどういう人なんですか?」


少年の声。

少年がここに来たこと、ご両親を亡くされていることを少年が話すと、次第に興味はこちらへ向いたらしい。

どんな人。うーん、それ、とっても難しいなあ。


「桜〜。あたし、暇。タイマン勝負しよ」


無気力ながらもわたしの両親のことで気を使ってくれたのかもしれない、と思うと愛おしい。


「気使ってくれた?」


少しにやにや〜としていたからかもしれない。すぐにそっぽを向かれて、じゃあ勝手にすれば。と言われた。

つれないなあ。


「でもタイマン勝負いいね、やろーよ」


葵はこちらに向けて水を放つ。その水を物質化…したらしい。

甘いなあ。


大きく体をねじり半回転。勢いをつけたらそのまま一回転。足を大きく振りかざし、そのまま体当たりを目指す。

その瞬間、すうっと空気と葵が溶け合う。


「いつものかあ」


これが葵の得意技。透化。

でもこれには欠点がある。

彼女は目を閉じた時にしかその透化を使えない。

つまり。


「目を開ける瞬間、読めちゃってるから、さ___」


瞬時にどこにいるかを察する。


「いた」


ぽん。肩をそっと叩く。


「次こそわたしに勝ってよね、今ので1460戦1460勝」


「…くそ、出だしは悪くないと思ったのに」


出だし、あの物質化した水のことか。確かにあそこから勢いをつけるのは普通の人間にはまず難しいだろうな。でも無限に近い魔力があるわたしには楽勝だったと。


「…あの、お二方とも」


何かあっただろうか、少年の声がした。


「ここ、談話室なんすけど…」


あーー…そういえばそうだった。


「あたしにとっては場所関係ないし。どんな場所だろうと勝ちは勝ちじゃん」


少年がはあ…と頭を抱え出した。なにかお経のようなものを唱えている。不思議な子だな。


「まあ、せんせーが来る前になんとかしちゃおう!」


わたしはさーっと談話室全体に魔法をかける。

見る見るうちに水(固形)の残骸や木くずがなくなり、元に戻った。


「……いや、なんでもありですねあなたの魔法!」


え?そうかなあ。

ただちょっと時を戻す魔法使っただけというかなんと言うか。


「おお桜と葵と…少年クン。仲良くなにやってんだ」


「助けてください…このお二方が」


「ショーネン、それ言ったらこの後あたしとババ抜き」


「嫌すぎる!」

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