プロローグ
今作も一応はVRMMO物です。
完結まで頑張っていこうと思いますので応援のほどお願いします
始まりは些細な事だった。無事に第一志望の大学に合格した俺は暇を持て余していた。
そんなある日、惰性でソシャゲを周回していた時に流れてきた広告が目に留まった。
それは美しい街並み、可愛らしい生き物達、洗練された衣装、英雄譚にでも出てきそうな武器、そんな全てが己の興味を引いた。
どうせ嘘広告でも直ぐにアンストすれば良い。そんな風に考えて自分は事前登録を済ませてから眠った。
でも、あんな事になるなら、いつも通り邪魔に思いながらスルーすればよかった。アレに出会わなければ……
眩しい、ここは自分の部屋だろうか?昨夜自分はカーテンを閉め忘れたのだろうか。そんなことを寝ぼけながら考えていると突如、女性の声が頭の中に響いてきた。
『人間よ。愚かな存在たちよ。世界を喰い尽くそうとし、なお止まらなかった者たちよ。貴方達の価値を示しなさい。生きる意味を、生かす利を、生への覚悟を見せてみなさい』
その声は酷く無機質で何の感情も込められていないと感じるのに、自分はどこか失望と期待、二つの思いを含んでいるようにも思えた。
この状況に呆然としていると突如目の前に文字列が浮かび上がった。
[ステータスを設定してください]
なんだコレ?寝起きの頭に上手く情報が入ってこない中、なんとなくソレに指を伸ばし触れてみた。
[名前を入力してください __________ ]
すると文字列が動き出し完成すると共に半透明のキーボードが下に出現した。
コレに名前を打ち込めばいいのか?そう考えながら今までの人生の中で何度も繰り返した通りに指が動く。
[ヤソガミ トウヤ]
打ち終わると同時に文字列が再び動き出し変化していく。
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ヤソガミ トウヤ《Lv:0/99》
種族:人間《Lv:1/99》
職業:ーー《Lv:ーー》
称号:ーー《Lv:ーー》
HP:20/20
MP:10/10
STR:2
VIT:2
DEX:3
INT:5
POW:2
MYS:10
スキル:無し
特性 :無し
経験点:0
名誉点:0
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は?なんだこれステータスってヤツか?
そう思うと同時に目の前が真っ白に染まり俺の意識は途切れた。