「初練習」
入学式の翌日
桜陽高校初練習が始まる。
野球部のグラウンドは山奥にあり、
専用のバスでの送迎になる。
野球部は新設になる為、グラウンドや寮など新しく
そこも特徴ではある。
グラウンドの広さは公式戦でも使えるぐらいで
観覧席がないぐらいである。
ベンチも雨風が防げるようになっているし、
もちろんナイター設備もある。
何時間も練習ができる環境で生徒にとっては天国とも地獄とも言えるだろう。
寮もグラウンドの近くにある為、練習が終われば即寮に帰れるような距離である。
今後入部する一般生徒は通いの生徒になるのでその生徒は学校まで送迎バスで帰るようになるのだが。
施設の紹介はそんなところで、
今日の初練習は15名と顧問の水原で行われた。
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「今日からここで練習か」
森川は新しい球場をマジマジと見渡す。
「集合」
今日から1週間監督代理の水原がみんなを集める。
「今日から1週間のトレーニングメニューは基礎練習がメインです。
お互いコミュニケーションを取りながらチームの土台を作ってください。」
「今日は2部練習になりますが
監督からの指示で2時間ずつの計4時間になります。
長くダラダラと練習はしません。
練習には私も参加しますので、
4名1組の4チームで練習をまわしていきます。いいですね?」
水原がそう声をかけ、ランダムでチームが決まる。
体を温めるためのランニング・ストレッチ・キャッチボールは全体で行ったが、
それ以外はチーム別で行う。
打撃練習(ティーバッティング・フリー打撃)、守備練習(内外野)を30分ずつ行い
午前中の練習はあっという間に終了していく。
しかし、当の選手たちはクタクタで起き上がれない。
短い時間ながら少ない人数で練習を行う為まったく休めないのである。
午後は、8名×2チームで山登りサーキットトレ30分とシート打撃を30分、
紅白戦を1時間行い初練習は終わった。
15名全員が練習密度の高さにびっくりし、起き上がれないでいる。
ただ、濃密な分お互いが仲良くなり
初日としてはとても良い雰囲気で終了することができた。
水原の解散の声で15名はみな寮へ向かい、今日という日が終わった。
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今日行われた練習が、桜陽高校野球部の第一歩。
たった16名で始まった練習からいずれ訪れる栄光までの道が今ひらかれる。
ここからこの学校の躍進が始まるとはこの時はまだ誰も思っていない。
今いる16人も。
そして、もっとも驚くべきは・・・・
今日参加したメンバーからレギュラーになる人間が一人としていなかったことだろう。
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