“美人の階級” 生まれながらの宿命!
___私の国では、【美人階級】というモノがあるわ!
綺麗で、可愛い女性は裕福な生活ができるの!
___私のように、“ブス”な女の子は身分も低いのよ!
・・・それにね?
娘を持つ親は、娘が美人か? ブスかで階級が変わってくるから。
娘がデキた時は、親は必死になるのよ!
___その階級が決まるのは、、、?
その女の子が、【3歳】になった時なの!
___この国のお偉いさんたちが、綺麗か? ブスかを審査するのよ!
3歳になった女の子の家にやって来て、公平に審査する為に5人の男女
を連れてきてね! 美人の票が多ければ、“美人の階級”5段階の中から
どの階級に選ばれたのか? その場で結果を知る事になるのよ!
・・・私は、5段階の中の4番目よ。
この美人階級の評価は、、、?
1番目の【Gold Lady】に選ばれた女の子は、、、?
家族みんな、最高階級として国が全てにおいて面倒をみてくれるのよ!
(※但し、長女のみ! 次女からは関係ないとする!)
学校の学費やレストラン、医療費、スーパー、いろんな施設も全てタダよ!
___誰もが憧れる!
【Gold Lady】の娘を持つ事!
親は必至なのよ! 自分の産んだ女の子が綺麗もしくは可愛い女の子なら?
最高級の階級で、幸せに暮らせるからよ!
一生! 贅沢して暮らせるだけのお金を国が出してくれるのよ!
2番目の【Silver Lady】に選ばれた女の子は、、、?
そこそこの生活が出来るのよ!
なにかと? 国は免除してくれるけど、、、。
タダで何かできる訳じゃないわ!
思い通りにならない事も、中にはあるのだけど、、、?
それでも、ちゃんとした生活は出来ると思うの!
国も、Silver Ladyの女の子を持つ家族には、ちゃんとした支援や金銭面的
にも補助するからよ!
・・・まあ、Gold Ladyの娘を持つ家族には、及ばないけどね!
*
___3番目からは、普通の女の子扱いよ!
それが、下になればなるほど扱いが酷いだけ!
国は、何の免除もしてくれないのよ!
そのくせ! 学費やスーパーで買うもの全ての値段が高いのよ!
私の両親も、いい職にもつけず安月給の仕事ばかりさせられるのに!
何もかもが、異常に高くて食べたい物も食べれないのよ!
何処に行くにも、何をするにも、私のせいよ!
両親には、辛い思いをさせているわ!
・・・私の弟も、私にこんな事を言った事があるの!
『___お姉ちゃんがもっと美人なら? 僕たち家族はこんなに辛い生活
をしなくてよかったのに、、、! お姉ちゃんなんか! 大嫌いだよ!!!』
___あの時、弟に言われた事が今でも忘れる事が出来ないわ!
私が、もっと美人なら、、、?
家族にこんな辛い生活をさせる事はなかったのに、、、。
▼
___私の名前は、『カローラ』16歳の女の子よ。
学費が高すぎて、学校には行っていないわ! 今は、お母さんの屋台の
手伝いをしているのよ!
*
・・・そんな時だった!
私より、更に下の階級の女の子が、どういう事なのか、、、?
【整形】をしてきたのよ!
お金のないあの子の家族は、どうして? この女の子を整形させたのかしら?
美人になったその女の子は? もう一度! 国に審査をしてほしいと言って!
再度、申請をすると? 国は受け入れてくれたみたいなの!
・・・そして! まさかの!?
一番下だった階級のその女の子は、、、?
【2番目の【Silver Lady】に選ばれたのよ!
___一気に、その子の家族は、裕福な生活に変わってしまったわ!
・・・私は、その女の子と仲が良かったから?
少し話をすると? 【闇整形】をしてもらったらしいの!
___激安で、整形をね!
『___カローラ? 貴女も紹介してあげるから! 整形してみたら?
階級が変われば、いい生活が出来るのよ!』
『・・・・・・』
___私は、あの時、何も言えなかったのよ!
親からもらったこの顔に、“メス”を入れるなんて、、、!
___そんなの私には出来ないわ!
例え、私がブスだからでもよ!
*
私は、その日あった事を、その日の晩に両親に話したわ!
『___お父さん、お母さん、本当にごめんね! 私! 整形は
出来ない! せっかくもらったこの顔にメスは入れられないわ!!!
私は、お父さんお母さんの子供に生まれて本当に良かったと思って
いるのよ!』
『___いいんだ、カローラ!』
『そうよ! 整形なんかする必要なんてないのよ!』
『お父さん、お母さん!』
『お前は! 自慢の俺たちの娘なんだぞ!』
『そうよ! 心から愛しているわ、カローラ!』
『・・・ううん。』
▽
___数か月後。
闇整形をしたあの女の子は、、、?
ある日、突然! 【顔が変形】してそれまで以上のブスになってしまったのよ!
その事がバレた! この家族は、、、?
牢屋の中に彼女たちの家族を入れてしまったわ!
*
・・・私はというと?
貴族の男性が、私の性格を気に入ってくれてね!
結婚を申し込んでくれたの!
___そう、あの時の事を、弟が黙って動画に取っていたの!
タイトルは、“キレイな心を持ったブスは? 本当のブスなのか?”
___これを見た! 貴族たちが国の考え方は間違っていると言って!
講義をしたのよ!
・・・そうするとね?
国の考え方も変わって、今では、、、?
【心のキレイな“ココロ美人階級”】というモノも出来たのよ!
しかも? その第一号に選ばれたのが私なの!
こんな事が、あるなんて! 思っても見なかったわ!
___今では、ステキな貴族の王子様と幸せな生活を送っているの!
家族も幸せそうに私たちを見守ってくれているわ!
___今の私は、とっても幸せよ!
最後までお読みいただきありがとうございます。