表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

【2】8月の上旬




 まだ8月は暑い。

 私と葵は補習を受けに来ていた。

 この補習が終わると次の日からは葵との旅行になる。

 なんだか、つまらない補習も早く感じるよ。




「じゃあ、ここまで。課題は始めの講座で提出。以上!」




 そう言って、講師は机に大量のプリントの束を置いて講座室から出て行く。

 その後から生徒がプリントを手に取り流れるように講座室から出て行った。

 講座室にいるのは茜と葵。




「つっかれたぁ〜!」


「茜、ほとんど寝てなかった?」


「き、気のせいだよ」




 言えない。

 起きてたのは最初と最後の10分だけだなんて。

 講座は約80分。

 つまり、1時間20分は一つの授業を受けていることになる。

 だいたい4時間授業。




「旅行は明日なんだし、体休めといたら?」


「葵はどうするの?」


「科学の講師に質問があるの。後、レポート提出も」


「そっか、先に帰るね」


「ごめんね。明日は10時に駅、集合よ」


「おっけぃ」




 そう言って私は鞄とプリントを持って講座室から出た。

 明日の旅行を楽しみにしながら。



 しかし、その旅行が悲惨なものに変わるなんてことの時はまだ知らなかった。

 だって楽しみで浮かれていたから。




 次の日、私は20分前に駅に着いていた。

 葵はまだ来ていない。

 早すぎたみたいだ。




「ちょっと早かったかな」




 昨日のプリントはほかりっぱなし。

 あんな沢山のプリントを2週間で終わらせれる訳がない。




「茜、遅くなってごめんね」


「待ってないから大丈夫」


「行こっか?」


「専用の観光バスに乗るんだっけ?」


「そうだよ」




 その場所までは専用の観光バスが通ってるらしい。

 こちらからすれば、ありがたい。

 交通費は殆ど無料に近い。学生にとってこれは嬉しいこと。




「楽しみだね、葵♪」


「ふふっ、・・・そうね」




 恐ろしいことが始まるとは知らず、私たちはバスに乗り込んだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ