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【1】 温泉のお誘い


 パソコンの授業中サボってインターネットしていたら、いい温泉があると載っていた。

 とっさに隣にいる友達に話しかけた。




「ねぇ、葵。ここの温泉いいと思わない?」




 葵はパソコンをしている手を止め、私のパソコンを覗き込む。

 葵は私を同じで旅行が大好きだ。だから、絶対この温泉に行こうってことになるだろう。




「茜、あんたが行きたいだけじゃないの?」


「あ、ばれた? だって、露天風呂とかひさしぶりなんだもん」


「だからって。・・・いいわ、あたしも行きたかったし行こうか」




 少し間をおいて発した。

 何か、考えていたような気がしたけど葵は行くって言ってるし。




「いつ行く?」




 予約しなきゃね、とパソコンを操作して予約ページを開く。

 やっぱ、お盆とか夏休みは満室になっている。休みの平日はまあまあだ。




「茜が行きたいときでいいよ。あたしはいつでも行けるから」


「いつでも?」


「・・・え、うん。いや、バイトは休んでるから行けるよってこと」


「あ、そっか。休んでるんだったね」




 なんか、微妙に焦ってたみたいだけど気のせいだよね?

 早く行きたいのかな。




「じゃあ、8月の上旬くらいでいい?」


「ぜんぜん平気」




 私はマウスポインタを8月の第1週目にもっていき、クリックした。

 大体いつも旅行は1週間くらい行くから今回も1週間。


 そういえば葵は最近、化学研究所に研修で行っているみたい。

 もともと大学が化学関係の学校だから当たり前なのだが。

 葵は研修してる人たちの中で一番、頭が良くて皆が信頼してる。

 薬品を扱えない私と違ってすべての薬品を扱える葵は注目の的だ。




「研修は終わったの?」




 キーボードで何か打っていたみたいだがその手を取め、私の方を見る。




「今日の午後と明日の午前で終わり」




 そう言ってから目線をパソコンに戻し、また何かを打ち始めた。


 はぁ、とため息をついてからキーボードを打ち始める。

 さっきから講師の視線が痛い。

 打つのをやめていたのがバレていたみたいだ。




 メンドクサいと思いながらもずっと打っていると授業が終わる鐘が鳴った。

 あの講師からの視線を逃れるように葵とコンピュータ室を出た。

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