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21話

「ぐぎょぇぇぇぇぇぇ!!!あぎょぎぎゅぎょぇぇぇぇ!!!」

「やばいですよ!萩野先輩!!」

「どうした!!」

「部長これ以上発狂したら高瀬先輩でも止められません」

「一体、どうなる?」

「この前は、部長が倒れるまでどっかの民族の踊りを踊続けていたんですよ。しかも3日」

「3日!!もう人間じゃないな」

「けど、手がないわけではないです」

「そうなのか!なら今す…」

「ぶちょー!!萩野先輩に幽霊がのりうつりましたー!!!」

「!!!!」

北山の声に谷岡が反応し、直ぐに振り返った。

「・・・先輩。グットラッグ」

「北山ぁぁぁぁ!!先輩売るとはいい度胸だなぁぁぁ!!!」

 紫晃は気づかなかった。もうすでに恐怖が真後ろに来ていることを。

 「はーぎーのー君」

 ぽんと肩に手を置かれた先を振り返ると、追いかけていたはずの谷岡がいた。

 「幽霊さん、幽霊さんこんばんはぁ」

(今の状況だとお前が幽霊だろッ!いつの間にきたのか!)

 どうしようもない状況に置かれ、助けを求める視線を北山に送りつけた。


「どうも、萩野先輩に取り憑いたのは犬の幽霊みたいっす」

(グットラック、俺)

「ぅぅワァォォーン」

「何と!!萩野君は人だけでなく動物にも取り憑かれることができるなんて!!羨ましいッ!羨ましすぎですぞ!!萩野君!!!」

「・・・この武勇は我が写真部に代々と伝えていきますよ萩野先輩・・・」

「ぶはっ」

暗闇の奥で誰か一人が吹き出した音がした。

(この声は・・・)

紫晃には聞き覚えのある声だった。

(どうして一人でいるんだお前は!!!)

しかし、柴晃は犬に憑りつかれている設定である。人間に戻るには少し時間が早すぎる。

「わんわん、きゃおーん!!」

「な、なんといっているのでしょうかぁぁぁ・・・これは我が秘伝の幽霊の舞を・・・」

「お、俺について来い!だそうですよ!ぶ、ぶちょー」

3日続いた踊りは、民族の舞ではなく谷岡のオリジナルであると分かった北山はすぐさま柴晃のフォローに入る。

「ぬぉぉぉ!!奥に、奥に凄まじい霊たちがいらっしゃるのですかぁぁ!!」

紫晃が四つん這いで進む後ろで雄叫びを上げながら追いかける谷岡の姿を見た北山は、地獄絵図を思い浮かべるのであった。



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