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八話 『義妹の彼氏と波乱』

 単刀直入なのだが、俺には義妹いもうとがいることをご存知だろうか。

 (※二話を参照)

 告白をしたのだが、断られてしまった。

 でも、俺はめげない!

 奏が、異性としてみれないのなら、異性として、意識させればいいのだ。

 なんだ、簡単なことじゃないか。

 奏が俺を意識してくれればいい。ただ、それだけ。

 よし、今度の日曜日にデートにでもさ誘ってみよう。

 そして、俺は奏に、今週の日曜日に、一緒にお出かけをしないかと誘った。

 「んー。無理。」

 「え。」

 あっけなかった。いや、即答だった。

 「あ、お兄ちゃんのことが嫌いだからとかじゃないから。ただ、私のことを振り向かせようとしてるんだったら、多分無理だと思う。」

 なんか、俺が奏を振り向かせようとしているのが、バレバレだったんだが。

 「なんでだ?」

 奏が、なぜ、俺を意識してくれないのか。

 「それはね、私、()()できたの。」

 ん?いま、なんて、いった?

 彼氏ができた?

 俺は、混乱していた。

 奏に彼氏ができていたからだ。

 「そんな素振り一つもなかった...」

 「だって、お兄ちゃんに言ったら、私の彼氏脅迫しそうなんだもん。」

 「イ、イヤー。キョウハクナンテシナイヨー。」

 「バレバレすぎw。」

 なんでも、奏にはお見通しだった。

 「あの、奏様。」

 「ん?」

 「そのー、奏様の彼氏に合わせて頂くことって可能でしょうか。」

 「無理。」

 即答だった。

 俺は、泣きながら、自分の部屋に引き篭もった。



 


 私、加西奏は、お兄ちゃんの大大大大好きである。

 もちろん、異性として。

 でも、お兄ちゃんの周りには、美少女ばかりで、私のこと見てくれないんじゃないのかなって思ってたけど、まさか、お兄ちゃんも私のことが好きだと言った。

 あの時は、少し戸惑った。

 最初、告白、受け入れようかなって思ってた。

 でも、愛瑠ちゃんが、お兄ちゃんのこと好きだって、見てて分かっちゃって。

 私よりも、愛瑠ちゃんの方がお兄ちゃんを幸せにできるんじゃないかって。

 だから、私は、お兄ちゃんの告白を断った。

 でも、それでも諦めないから、私はどうしよか悩んでいた時に、今付き合っている彼氏と出会った。

 私の彼氏は、どことなく雰囲気から仕草までお兄ちゃんそっくりだった。

 だから、私は、彼のことを好きになるのにそう時間は掛からなかった。

 今では、お兄ちゃんの告白を受けたいたら。どうなっていたかなんて、わからない。

 でも、それでも、私は、今の彼と共に人生を歩んでいこうって思えた。

 


 そして、私はついに、お兄ちゃんに。「彼氏できた。」と言った。

 お兄ちゃんはとてもショックを受けていた。

 そしたら、急に、私の彼氏に会ってみたいだなんて、いうからびっくりした。

 でも、その誘いには断った。

 だって、彼とお兄ちゃんの相性がいいとは思えないからだ。

 直感的に。

 そうしたら、お兄ちゃんは、泣きながら部屋に入ったいった。

 なんか、私が悪いことをしたみたいな感じで、嫌だったので、私は、仕方なく会わせることした。

 



 急に、奏から、「やっぱ、一回会って欲しいかも。」なんて、言われた。

 もしかして、気、遣わせちゃったかな。

 でも、せっかく奏から、会ってもいいよって言ってたから大丈夫だな。

 

 約束の日になった。

 正直緊張している。いくら、奏の彼氏だからって、緊張なんてしないと思ってたんだけど、やっぱり、緊張する。

 そもそも、俺自身人見知りなため、どんな人であろうと緊張してしまう。

 そして、奏と、その彼氏が家に到着し、リビングに入ってきた。

 「お邪魔します。」

 そう言った奏の彼氏、いや、俺に似ている人は、俺と奏が座っている席についた。

 なぜ、俺に似ている人と呼んでいるかというと、マジで、双子を疑うくらいに似ていたからだ。

 「えーと、そのー、奏と、付き合って、いるんだよね?」

 「はい。真剣にお付き合いさせて頂いております。」

 とても礼儀正しい子だ。

 クッソ。いい男すぎて、「お前に奏はやらん!」みたいなこと言えないやん。

 「えーと、お名前...」

 「あ、失礼しました。私、佐藤隆太さとうりゅうたと言います。」

 「え、えーと、加西海斗、です。」

 そこから、沈黙が続いた。

 すっごい気まずい。

 何を話したらいいか、分からなかったが、出会いとか、交際するまでに至った経緯とかでも聞いてみようかな。

 「あのー、奏とは、どういう経緯でつきあったのか、聞いても?」

 「あ、はい。奏さんとは、同じクラスで、奏さんの方から話しかけにきてくれました。最初は、可愛いな、と思って過ごしていたんですが、だんだんと関わっていくうちに、意外な一面や、可愛いところが、たくさんあり、いつのまにか好きになっていて、そしたら、奏さんの方から、告白をしてくれて、そこで両想いだってことに気づいて、付き合い始めました。」

 「てことは、奏は、一目惚れして、佐藤君に話しかけたってこと?」

 「う、うん。」

 おい、そこで照れないでくれ。

 なんか、目から涙が出てきそうだったので、必死に抑えた。

 「まあ、その、奏が幸せならそれでいいんだ。でも、もし、奏に何かあったら、わかるよな?」

 「は、はい!絶対に奏さんを幸せにしてみせます!」

 うん。なんという、男なのだろうか。

 とても、好感が持てる。

 


 とまあ、後は、くだらないことを話したり、奏が、ここにきてからのことを佐藤君、否、隆太君に、話した。

 まあ、奏は恥ずかしがっていて、途中で話すのをやめた。

 俺と隆太君は、何気に共通点が多く、話がとても盛り上がった。

 隆太君なら、心配ないなと思った。


 「それでは、お義兄さん。今日はありがとうございました。」

 「こっちこそ、わざわざありがとう。」

 「はい。では、また。」

 そう言って、隆太君は、帰っていった。



 


 「ってことがあったんだよ。」

 「なるほど。でも、良かったじゃないですか。奏さんに彼氏ができて。しかも、聞いている限りだと、とてもいい人そうに思えます。」

 「本当にいい人だったよ。」

 俺は、今日珍しく、早く学校に来ていた。そうしたら、リリアが教室にいて、なぜだか、奏のことについて話していた。

 「あー、俺も早く付き合いたいな」

 奏がとても幸せそうだったので、不意にそんなことを思ってしまった。

 「じゃあ、私と、付き合ってみますか?」

 「え」

 急にリリアからそんなこと言われた。

 心臓がうるさいくらいに鳴っている。

 「私は、海斗くんのこと好き、ですよ?」

 「お、俺も、リリアのことは友達としては好きだけど」

 「むー。私は、異性として好きなのです。」

 頬を膨らましてリリアはそう言っていた。

 とても可愛らしかった。

 不覚にもドキッとしてしまった。

 「あ、それでは、1ヶ月だけお付き合いするのはどうでしょうか?」

 「いや、それだと、交代制が────」

 「──あ、そのことなのですが、愛瑠さんの方から、その制度もうやめたいとおっしゃっていたので、そのことについては大丈夫です。」

 「じゃ、じゃあ、一ヶ月じゃなくて、二週間だけなら。」

 「そうですか。わかりました。それでは、二週間、彼氏としてお願いしますね。海斗くん。」

 「ちょっと待ったーー!」

 急に教室の扉が勢いよく開いた。

 「海斗。その子とお試しのお付き合い終わったら、私も海斗とお試しでお付き合いするから。」

 「ちょ、いきなり言われても。」

 「いや、もう決定よ。正直、二週間いちゃつかれるのは嫌だけど。」

 「今、なんかいったか?」

 「別に。」

 そして、俺は、この二人とお試しで付き合うことになった。

 最初はリリア、その次は、愛瑠。

 しかも、どっちらも美少女。

 この先一体俺はどうなってしまうのか。

 いや、それよりも、お試しでお付き合いするのだから、仮にも彼氏になったわけで。

 二人に、ガッカリされないように頑張ろうと俺は、そう決意した。

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