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再:梅8「導き」「身の上話」
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◇導き
私は失意のどん底でソファに突っ伏していた。
ふと、気配を感じて顔を上げると、家の猫が私を覗き込んでいる。
なぁーう。
猫に導かれ、ついて行った先には、カラになった猫用の器があった。
無言で頷く猫に私も頷いて答える。厚い雲に覆われていた空から光が射しこみ、部屋を明るく照らし出した。
◇身の上話
彼は身の上話を語り出した。
「人間て面白そうだって、ずっと思ってた。ある日、夢のようなチャンスが目の前にやってきたから、思い切ってこの世界に飛びこんだのさ。でも、人間になってみてやっと分かったんだ。あの人が時々難しい顔をして黙り込んでいたのは、これだったのかと」
Tw140文字小説




