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再:梅2「縁側」「夕暮れ」
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◇縁側
日当たりの良い縁側でまどろんでいると、背後から家族の声が聞こえてきた。
「猫は呑気なもんだ。何も難しい事なんてないんだろう。まぁ、そこがいいんだけどね」
晴れ渡った空。何も知らない呑気な飼い主。
それでいいのだ。猫が悩みなど口にするものではない。
◇夕暮れ
夕暮れの冷たい風が薄い毛で覆われた犬のお腹にしみる。
ご主人が散歩の前に腹巻を勧めた意味が、やっとわかった。
今さら寒いなんて言えない。
震える犬の様子に気が付いた飼い主は腹巻を手に用意する。犬は大人しく体を預けるという答えを選んだ。
毛と同じ色をした腹巻の、なんと暖かいことよ。
Tw140文字小説