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エッセイ&レポート

"ひまわり"をたどって、金色の美酒に涙を落とす、そんな創作裏話。

 "ひまわり"についての作品を書こうと思い、情報を集める。


 ひまわり。

 夏を代表する大輪の花。


 色や本数によって花言葉が違う。


 ひまわりからは、油が()れる。

 その油によって、遠くロシアでは油脂食品が禁止となる聖枝祭(セイシサイ)期間も食事に油を使えた。

 ひまわりは、禁忌リストに入ってなかったから。


 ウクライナの国花で、これを調べると胸熱なエピソードと出会う。


 また、根には土を蘇らせる効果がある。


 日本には江戸時代に入荷。

 "火回(ひまわ)り"という語呂から、庭での栽培は敬遠された。



 さて、そんなひまわり。

 かつて中国では待ち人を迎える時に、この花を持ったという。


 おお、これはなかなか絵になるのでは?


 由来や謂れを検索する。


 見つからない。


 過去、その知識を得たネット記事は作者様が退会されたらしく、作品ごと消えていた。残念極まりないが仕方ない。


 いろんなワードを入れながらアプローチする。


 夏のひまわりを、冬に書く物語に()わせるには、冬仕込みのお酒と絡めてみようか?


 紹興酒。

 冬に鑑湖(かんこ)の水ともち米で仕込まれる、琥珀色の黄酒(ホワンチュー)


 歴史を遡ると、2500年前の越王勾践(こうせん)の時代からあるお酒。

 勾践(こうせん)は、故事成語として習う"臥薪嘗胆"の王様の名前だ。


 土地の風習として女児が生まれると作られ、長年熟成して、その女の子が嫁ぐ際の振舞い酒とされた。

 花嫁が紅い衣を(まと)うので、「女児紅(ニュウアルホン)」という呼び名も。


 ……(あか)

 黄色なのか、赤なのか。


 液体は(オレンジ)色。

 ひまわりにも合う色味だと言えよう。



 ふむ。

 では、ひまわりの花を持って佇む女性が、相手を待つ場面(シーン)から。


 ひまわりがあるのだから、季節は夏。

 陽炎(かげろう)立つ暑い田舎道。

 長年待っていた彼が帰郷する。視点はこの男性。


 彼女とはすれ違ったのか、会えない。

 幼馴染である彼女の家を尋ねる。


 紹興の地では、ひまわりの種をよくおやつとする。

 パリパリと乾いた音が響くのは、土間に散らばったひまわりの種を踏みしめたらしい。


 閑散とした家屋。


 嫌な予感とあらゆる疑問の果てにあったのは、彼女が(すで)に亡くなっているという事実。


 本来は彼女が嫁に来る時、開封するはずだった酒甕をのぞく。

 黄色く揺れるお酒に、涙がホタホタと(こぼ)れる。


 彼女が待っていたという道端に咲くのは、一輪のひまわり。





 悲しい! この創作(おはなし)はやめとく?


 はっ、お酒が出来ているかいないかは、開けてみないとわからない。これは量子力学に通じそう。

 じゃあ量子力学の検索を……。




 こうして。なかなか"なろうラジオ大賞4"に混ざれないのであった。




 お読みいただき、ありがとうございました(*´v`*)

 もし上記お話を生まれ変わらせて、お目見えさせることがあれば、よろしくお願いします♪ (→書きました。今日投稿の詩でハピエンです!!)

 挿絵(By みてみん)


 2022年12月20日12時現在。

「なろうラジオ大賞4 ひまわり」、短編、期間12/1~、1000文字で検索をかけると99作品となります。

「ひまわり」を外すと「なろラジ」では1014作品。Σ1000越えてる!!


 最終何作品となるのか。

 昨年は1224作品だったようだけど…。

 (おのの)きつつも楽しみです。私ももっと書いて、混ざりたーいヽ(´∀` *)ノ゜ 。精進します!

挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)

 夏に撮った写真。



【おまけ】


 調べたことを記憶するのも、わりと至難の業ですよね~。


 記憶の司令官"海馬"は、"扁桃体"が「安全で楽しいことだ」とか「好きなことだ」って言ったら記憶保管庫に入れてくれるらしいけど、そうじゃないと捨てちゃうんだとか。

 ご近所で仲良し同士の海馬と扁桃体。

 つまり…偏桃体を味方につければ、記憶が保てる??

 頑張れ偏桃体!! 私のネット検索を覚えててくれぇぇ。

挿絵(By みてみん)

※2009年頃、ブログに書いた2コマ絵です。

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― 新着の感想 ―
[一言] なろラジ作品制作までの経緯に、すごく共感しました。キーワードから色々と連想しながらも、これ1,000文字にまとまるのかなとか、他の方とかぶらないかなとか、色々迷いますよね。 最終的にハピエン…
[良い点] とてもありがたい検索記事でした。 作家がどんどん作品で人を殺す(までの創作思考)も良く書かれていました(捻くれた感想ですみません)。 [気になる点] 中国でつまみ(茶請け)として食べら…
[良い点] ひまわりにまつわる蘊蓄、勉強になりました。 ほんと、一番肝心なことがわからない、というのは調べ物あるあるですね。 あと、論者によって相反する見解が出てきたりして、どっちやねん、てなったり…
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