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社会的地位を崩すこと

 小説の中で、しばしば社会的地位を超えた人間関係がテーマになる。

 例えば警察のような、上下関係が明確で、官姓名を名乗る習慣がある中で、上官の命令に背いたり、権限以上のことをやるとか、たてまえを無視して原則に従うなどが考えられる。

 仕事だからとか、立場があるからなどといって諦めて従っていた建前を、鮮やかに切り崩してくれると、読者は痛快である。

 ハイファンタジーで、中世の軍隊を想定したり、国王や貴族などの社会的地位がある人物と、冒険者のようなエトランゼのような立場を対比するときも、同様なことが起こる。

 社会のヒエラルキーを無視すれば、上司と感情的な軋轢が起こり、制裁を受ける可能性がある。

 警察なら警務部の追及を受け、懲戒の対象になる可能性がある。

 そして、ハイファンタジーの冒険者なら殺されるかもしれない。

 このような危険を顧みず、ヒューマニズムのために戦うと、ヒーローである。

 もう一つ多いパターンは、社会的に地位が高い人と、趣味などの個人的な人間関係を形成したり、街でばったり会って知り合いになったりするパターンである。

 ニックネームで呼び合った人が、実は偉い人だったというストーリーの背景には、義理人情が描かれる。

 現代人は、さまざまなフェーズの集団に所属していて、仕事上のフォーマルな集団から抜け出したいという根源的な欲求を抱えていると思う。

 それが趣味趣向などの、個人的な感情を満たす目的であれば共感を生みやすいのである。


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