3話
何分、または何時間走っただろうか?分からない。この先の事を考えながら無我夢中に走った。
そして今は洞窟らしき場所に来ている。ここは適温だし、仮に雨が降っても防げる。とてもいい場所なのでこれからな住処にしようと考えている。
「はぁはぁ、水・・・」
走り疲れ、口の中にある水分がゼロになったので、リュクサックから水を取り出して少量含み、口全体に水分を行き渡せてから喉を通す。
飲み終わった水をしまうついでにリュクサックの中身を確認する。
食料は節約して食べていたのでまだある。水も最初に貰った時からは3分の1ぐらいになったしまったが、焦るほどでもない。まだ着てない着替えが一式と1度着た服が三式。それ以外は初日から変わっていない。
服は汗でびちゃびちゃ、身体に引っ付いて気持ち悪い。そういえば、ここに来る時、結構水の音してたな・・・そう思った瞬間、リュクサックを持ち、歩く。思い立ったらすぐ行動・・・今の状況ではそれがベストだろう。
水の流れる音を頼りに数分歩き、着いたのは川。水も綺麗で流石無人島って感じだ。辺りに人がいないことを確認してからリュクサックを地面に置き、俺は川に飛び込んだ。
今までの疲れが一気に吹っ飛んでいく。汗は流れ、身体が生き返るような感覚が俺の頭を支配する。
「最っ高!」
思う存分に水を堪能してから、身体をタオルで拭いて、新しい着替えに着替える。その後は空のペットボトルに水を汲んだり、石鹸は無いが洗濯したりして、洞窟に戻った。
服は外の木に干して乾かす。俺は普通の高校生。目立ったところといえば身体能力が人よりいい事ぐらいだろう。高校もスポーツ推薦で行ったし。そんな高校生が一人暮らしを経験したことがある訳ないので、家事などをどうすればいいのか分からない。
洗濯物を木に干したと言っても木の枝にぶら下げただけだし、10日間ぐらいなら平気と思うがどうも心配だ。
心配と言えば、食料。水の確保は安心出来るが、食料に関しては救済物資を獲得するしか方法はない。落ちてる木の実を食べて死んでもやだしな。
となると、救済物資を取りに行かなきゃ行けないが、確実に誰か他の人に遭遇するだろう。そうすれば、戦闘はま逃れない。喧嘩もしたことがない人が殺しをしなきゃ行けないのか・・・・ハハッ、なんてクソゲーだ?これは。