これは冒険の物語
短編物でもう少し続きます
ジリリリリリリリリ
鳴り響く目覚ましのベル
憂鬱の朝 俺は重い布団をどかして立ち上がりベルを止めた
朝早く起きて 会社に行って 夜遅くに帰ってくる
朝起きて 会社に行って 遅くに帰る
起きて 行って 怒られて 帰って
そんな機械のような生活を繰り返している
そんなある日の帰路 俺はとある店で足を止めた
そこの看板にはでかでかと
あなたにぴったりの本をご提示します!
俺は不思議に思った、"売る" ならわかるが"提示する"とは一体どういうことなのか、そんな好奇心からか気づいた時には俺は店の扉を叩いていた。
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「では、年齢とお名前そしてご趣味をそこにお書きください」
「はい……」
丸メガネをした初老の店主が笑顔で言ってきた。
勢いに任せ入ったはいいが、、、この店、見るからに胡散臭い、部屋には様々なアンティークが置いてあるが目に見える全て"芸術品"といえば聞こえはいいが不気味なものばかりだ
そんなことを思いながら書き終わった書類を眺めてていた
年齢 22
氏名 高田 希夢
趣味 特になし
こんなものでいいのだろうか?
そんなことを考えていると
店主が
「書き終わったようですね、どれどれ 、ふーむ」
店主は1〜2分俺の渡した書類を物色していると、突然
「あなたに足りないものは…ずばり"夢"ですな。そんな現実ばかりを見ているあなたはこれがいいでしょう。」
そう言うと店主は後ろの本棚に手をやり一冊の分厚い、そう辞書2.5冊分くらいの本を持ってきて俺の目の前にどすんと置いてこう付け加えた
「これをお読みになってください、きっとあなたの望むものが詰まっています。」
あまりに早くに話が進むものだから店主の手際の良さが不安になった俺は恐る恐る聞いた
「あの…これっておいくらぐらいするんですか?」
店主は一瞬呆気にとられ、クスッと微笑し答えた
「お読みになったお客様が支払ってもいい金額で構いません」
それを聞いた俺は内心驚きつつも、目の前に置かれた本の表紙に手をやった
恐る恐る表紙をめくると目の前に光が走り、気がつくと
さっきの本屋ではなかった
辺りをを見渡すと何やら暗い雰囲気で城?のようなところにいた、そんな中いきなり背後から女性の大きな声や男の野太い声が聞こえてきた
「ル・ビシレ!!頼んだよ!!」
「勇者様今です!!」
「相棒!!頼んだぜ!!」
後ろを振り返るとそこは本屋の入り口のドアではなく3人の人間が立っていた
杖を持った18歳くらいの女性
シスターの格好をした小さい見た目の女の子
ファンタジーでよく見るフルプレートを着た180㎝くらいの大男
そして自分の左手には盾 右手には剣が握られていた
俺は理解が追い付かないまま、前に振り返った、そこには体をプルプルと震わせた真っ黒なマントを羽織った男が膝をついていた、俺はその男に何をされたわけでもないのに周りの雰囲気のせいかその男に向かって思いっきり切りかかってしまった、男は苦しそうな声を上げ背中を地面につけた。
その瞬間後ろから歓声が上がり先程の3人が抱きついてきた、
各々は遂にやったな!とか、信じてました勇者様とか、オメェならやれると思ってたぜとか、色々な言葉を掛けてきたが俺の頭は唐突すぎる展開についていけず パンクしそうだった
その後、俺たち(俺を除く)はひとしきり喜んだ後、シスターのような女の子が 早く帰って王に報告しましょう! といってバックから出した水晶のようなものを取り出した。
それを杖を持っている女性に手渡すと女性は何やら国名らしき横文字を口にした、その瞬間俺たちの体は光に包まれ気がついたら何やら大きな城門の前に立っていた。
城門の前に立っている二人の兵士が、俺を見るやいなや
「おお!勇者殿がお帰りになられたということはあの魔王を討ち取ったのですね!?」
と興奮気味に話しかけ何も返答する前に
「こうしちゃいられない、今、王に報告致します!!」
と言って、走って行ってしまった。
えぇ………どういうことなの…
などと思っていると先程の3人に腕を引っ張られ半ば強制的に城の中に入らされた
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